秘密の出口

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トンネルを
くぐっていると
思っていたら、

気づいたら
何か
塔のようなものの
先端にいた。

危ういバランスで
立っていた。

風が
吹いた。

落ちそうに
なる。

踏ん張れない。

落ちた。


思ったら、
トンネルの中に
戻っていた。

そうだ。

この辺りの
どこかに、
外に出るための
秘密の出口が
あるのだ。

無意識に
その出口に
踏み入れ、

塔の先端
に出たようだ。

慌ててまた
その出口を
探す。

しかしもう
二度と
見つからない。

探すから
見つからないのだ。

意図や執着を
持たない
「天然の」
状態でなければ、

その出口には
決して
行き当たらない。

次元が
違うのだ。

だから
諦めた。

諦めて
トンネルの中を
彷徨い続ける覚悟を
決めた。

と、
次の瞬間、
出口から外に
出ていた。笑

意図は
私達の歩みを
極度に
遅らせる。

特に
ここからはね。

つづく

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