断絶、境界、転換・・・
と
いろんな表現が
あるが、
どれも今ひとつ
的を射ていない。
でも、
そんなようなもの
の前兆がある。
その直前に
いる。
この独特の
感覚。
こんな時は
あらゆる意図を
手放し、
ただ
この感覚のみに
気を向ける。
まるで
噛み締めるかの
ように。
心の中には
風が吹き、
それが段々と
強くなる。
遥か彼方
なのか、
ほんの目の前
なのか。
その
断絶の如きもの
が
強く私にアピールを
する。
私を越えよ、
と。
それでも私は
意図しない。
自らは
動こうとしない。
越えてほしくば、
越えさせよ。
と
かなり挑発的な
言葉を返す。
しかし言葉は
挑発的だが、
心は軽やかに
笑ってもいる。
阿吽の呼吸、
というものが
恐らくここから
始まる。
断絶の如きもの
は
私自身であり、
私自身はまさに
断絶の如きもの
でもある。
それをよく
お互いに理解
し合っている
わけだ。
やってみせよ、
と
また挑発して
笑う。
風は既に
台風の域を
超えている。
もうそろそろ
行かねばなるまい。
それはわかって
いるのだが、
やはり私は
待つ。
ただ、感覚のみに
気を向けて。
生まれ変わる、
とは
意図して行なう
ものでは
ないのだよ。
つづく