自由に生きよう、
としている人が
いる。
しかしその人は、
自由の重みを
よく知っている。
そこにかかる
責任も。
不自由の方が
楽だ、
と考える人は
多い。
ある程度の
自由、
というのを
求める人も
多い。
だが、
この人は、
完全なる
自由
を
求めている。
人生は
長くなくても
いい。
名声も
要らない。
何も
残さなくていい。
自分の痕跡
など
なくていい。
人知れず
いたい。
注目すら
浴びたくない。
本当は
気配すら
漂わせたくない。
・・・変わった
人だ。
じゃあ、
完全なる自由
になれたら、
何をしたい?
と
問うと、
目をキラキラ
させながら
答えるのだ。
人を
守りたい。
人を
支えたい。
一歩を
踏み出せない人の
後押しをしたい。
・・・と。
私は
影にいたい。
日の目を
見たくない。
でも、
たくさんの人に
光が当たって
ほしい。
その人らしく
なってほしい。
そのために
私は
働き続けたい。
で、
ひっそりと
猫のように
誰にも知られずに
死んでいきたい。
・・・ある
企業の
幹部さんの話だ。
当然、いつも
目立つ場所には
いるのだけど、
本当は
こんなことを
願っているんだな。
実績も能力も
あり、
ビジネスの最前線に
いる人の
本当の願い。
でもきっと
この人は
願いを実現するのだろう。
しかも
この10年以内に。
彼には
完全な自由を
感じるから。
つづく