
ギュッと
全身を何かに
締め付けられる
ような感覚
がしたと思ったら、
直後に、
フッと
開放された。
短時間の
ことだったが、
そのインパクトは
あまりに
大きかった。
だからずっと
記憶に
残っていた。
遥か昔の
出来事のように
思える。
しかしあの瞬間に
確かに私は
何かから
解放・開放された。
軽くなった。
あの後の
あの行動の軽さ
がなければ、
恐らく私は今、
ここには
いないだろう。
今なら、
あれが何だったのか
わかるのでは
ないか?
そう思い、
その時の自分に
意識を向ける。
すると、
ボロボロになった
古い脱皮の皮が
全身に
こびりついている
私の姿が
観えてきた。
なるほど。
私は
脱皮をした
つもりだった。
なのに、
脱ぎ捨てたはずの
様々な皮たちが、
ブラブラと
体のあちこちに
しがみついて
いる。
そう、
皮たちの
執着によって。
皮にだって
執着はある。
そんなに簡単に
脱ぎ捨てられて
なるものか!
と。
意地にも
なっている。
私はずっと
脱ぎ捨てたはずの
皮たちを
ブラブラ引きずり
ながら、
進んでいたのだ。
ギュッと
というのは、
そういった皮たちを、
あえて、
もう一度、
私は私自身に
戻した。
実在の私自身が
私をそう
導いた。
戻して、
もう一度、皮たちを
完全に
味わった上で、
愛と共に
私は一気にそれらを
かなぐり捨てたのだ。
なるほど。
それが
あの時か。
あのたくさんの
皮たちを
引きずったままで
あれば、
当然ながら
私は途中で
頓挫しただろう。
あの時、
それをやっておいて
良かった。
脱ぎ捨てたはずの
皮。
それをもう一度
完全に脱ぎ捨てる
には、
愛する
以外にない。
愛で
もう一度受け止め、
愛で
捨てる。
今のあなたにも
それは
できるはずだろう。
つづく