自分の想いの
底の底を
覗いたら、
さらにその奥が
あるのを
知った、その時、
私は少し
恐ろしくなった。
自分が
わからない。
という
怖さ。
でもこれは
ずっと昔から、
そう、
生まれたその
瞬間から
私にはずっと
あった。
私は自分を
恐ろしく感じながら
生まれ、
そして生きた。
そんな恐ろしさに
目を背けるために、
私は
弱い私を
私自身に演出して
見せた。
それが、
その癖がきっと
今でも続いている。
今は私は
自分を恐れないか?
と言えば、
いや、結局
今までで一番
自分を恐れているかも。
という答え
が浮かぶ。
しかし
昔と違うのは、
その恐れを私は
誤魔化さない。
恐れを恐れのままに
感じ、
そしてできるだけ
自分の怖い部分を
見つめようとする。
見つめれば
見つめるほど、
恐ろしさは
消えた。
なんだ、
こんなもんか。
可愛いもんだ、
と
思えた。
が、その直後に
さらにその奥の
自分を感じ、
その存在を
初めて知り、
また
恐ろしくなる。
その繰り返し。
人は
奥深い。
まるで
宇宙のよう。
宇宙は
恐ろしい。
知らないことばかり
だからだ。
無限の
無知。
それが
私達人間だ。
その一方で、
もうすでに
最初から
すべてを知っている
自分もいる。
その存在も
生まれた時から
ずっと
感じ続けている。
で、そんな自分
をもまた
私は怖くなる。
既知と無知の
波乱、混乱。
混沌。
でもそれらを
すべて
そのまま愛せば、
あっという間に
すべてが
単純明快になる。
恐ろしく
面白き
人間よ。
つづく