人生の後悔

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何かが螺旋状に

回転しながら

落ちてくる。

 

小さな

何か。

 

それを静かに

両掌で

受け取る。

 

消えそうな

何か。

 

小さな

光。

 

まるで

蛍のようだ。

 

その

小さな小さな

声が

聴こえた。

 

ささやくように

それは

聴こえるのだが、

 

だが

しかし、

 

それは実は

必死になって

叫んでいるようなのだ。

 

何かを必死に

訴えている。

 

私は最大限

心を鎮め、

雑念を手放し、

 

そのものに

意識を向けた。

 

それは、

言葉に表現するのは

とても難しいのだが、

 

一言で言えば、

どうも

 

悔恨の念

 

のようだ。

 

あの時、

ああすれば

良かった。

 

もっと

こうすれば

良かった。

 

なんであの時

あんなことを

してしまったのか。

 

なんであの時

逃げてしまったのか。

 

本当に

すべきことは

一つもせずに。

 

・・・

 

人生に対する

自分に対する

深い深い後悔。

 

人間には皆、

それがある。

 

でも

ある一定以上に

それが高まれば、

 

その念は

一つの塊として、

それそのものが

独立して

漂うようになる。

 

でも

私の受け取った

それは、

 

確かに

悔恨の念だが、

 

それでも

光っているのだ。

 

弱くても

光り輝いて

いるのだ。

 

さらに

意識を向け続けると、

奥の方から

一つの意志が。

 

明確な

意志が。

 

「次こそは・・・」

 

・・・と。

 

私達は

何度も

やり直せる。

 

今はまだ弱くとも

この意志さえあれば

何とかなるか。

 

でも、

それは今にも

消えそう。

 

弱い光。

 

まるで

蛍のよう。

 

私はただ、

祈るばかり。

 

つづく

 

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