強みを伸ばすのは間違い

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人の育成について語るとき、よく

「その人の強みを伸ばせばいい」

と言われます。

 

ところが、企業現場にいると

それはちょっと短絡的な見方に過ぎると

思わざるを得ません。

 

それは次のようなケースがあるからです。

 

一つには、

そもそも強みそのものをきちんと把握できていない、

というケースです。

 

把握できていない、のみならず、

強みを誤解しているケースが実に多いです。

 

「A君の強みはこうだ」と思い込み、

そこを伸ばそうといろいろ手を尽くしますが、

なかなか上手くいかない。

本当のA君の強みはまったく別のところにあり、

本当はそここそを意識すれば、すぐに伸びていくのに、

そこには手をつけずじまい。

 

そんなケースによく遭遇します。

 

他にもあります。

例えば、

たった一つのちょっとした弱みが、

その人の強みを大きく阻害している、

というケースです。

 

この場合は、

強みを伸ばそうとするよりも、

そのたった一つの弱みを修正した方が

圧倒的に効果的です。

 

ひょっとすると企業現場においては、

このケースが最も多いかも知れません。

 

本来、強みとは、

その人の「伸びやすいところ」です。

むしろ、「放っておいても伸びるところ」

と言っても良いでしょう。

 

ところがそれが伸びていない、

というのであれば、

そこには何か阻害するものがあるはず。

 

その阻害要因を取り除くことで、

その人の強みは一気に、そして自然に

伸びていく可能性があります。

 

さて、最後にもう一つ

よくあるケースをご紹介します。

 

それは、その人の強みを

「伸ばそう、伸ばそう」とするあまりに

無理強いをしてしまっているケースです。

 

「君の強みはここだから、ここを伸ばしなさい」

と、いつも言われ続けると、

言われている本人も知らず知らずの内に

「強み恐怖症」となります。

 

あまりに「強みだ、強みだ」と言われると

言われること自体に拒絶感が生まれ、

それによって自分の強みの成長を

押しとどめてしまうのです。

 

「あなたはピアノの才能があるから

毎日、ピアノの練習をしなさい」

と言われ続けた子供が、

ピアノ嫌いになるのと同じです。

 

そういった場合は、「伸ばしなさい」と言うよりも

自然にその強みが伸びる環境を与えた方が

良いです。

 

むしろ、「君の強みはここだから」とは伝えずに、

ただ環境のみを与えることで、

自然にその強みが伸びていく可能性が高まります。

 

先ほども書きました通り、

強みとは「伸びやすいところ」ですので、

自然に任せる、というのも有効な手段なのです。

 

以上のようなケースを見ていくと、

強みとは、「それを見つけて伸ばせばいい」

というだけの考えでは、いかに短絡的か、

ということがおわかりいただけると思います。

 

その人の強みが伸びるかどうか?は

もちろん本人次第のところがありますが、

周りからのキメ細かいサポートもまた

必要なことなのです。

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