怒りを真本音と共に

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じっと
自分の手を
見る。

手は何かを
語ろうと
している。

相手から
何かを受け取った
合図だ。

私は手の
感覚に
意識を向けるように
した。

相手に
向かい合った
まま。

相手の手は
私の手に
何か“電波”のような
ものを
送り続けている、
のがわかった。

しかもそれは
かなり
強烈だ。

私は心の中で
少し
覚悟を固めた。

何があっても
瞬時に
素直に
動こう、と。

そしてあとは
場に
委ねた。

“場”とは
“世界”である。

今ここに
小さく区切られて
いるにせよ。

“世界”に委ねる
覚悟を持てば、
いつも何らかの
チャンネルが
変わる。

私の中に
瞬時に

“怒りの感情”


湧いた。

次の瞬間、
私は
相手にそのまま
怒りをぶつけていた。

相手は
目を見開き、
驚きながらも

・・・そりゃそうだ、
まさか私が
ここで怒るとは
思ってもいないだろう・・・

急に全身が
萎むように
なった。

そして俯きながら
涙を流した。

50歳を超えた
男性が、
まるで子供のように
泣くなんて、

本人にだって
信じられない
ことだろう。

でも
必要だから
このような展開に
なった。

“真本音の怒り”

私が呼ぶもの。

それは
ちゃんと
合図がくる。

合図にのっとって
私はただ
委ねる。

強烈な一言と
共に、
私の魂の込められた
怒りの塊が、

躊躇なく
相手の魂を
直撃する。

滅多に使う
ことはない。

が、
必要があれば
いつでも使う
用意はある。

これが私の
コーチング。

真本音に委ねた、
相手と自分の
コラボとしての

魂と心の
やりとりだ。

つづく

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