必死に
汗を垂らしながら
こちらに向かって来る
人がいる。
その人のことを
あえて
私は待たない。
冷たい野郎だと
思うかい?
それが愛だと
思うかい?
待ってくれ!
と
その人は
叫ぶことがある。
待たない。
決して。
待てば
すべてがそこから
乱れ始める。
最初は
少しのほつれかも
しれない。
しかしそれは
あらゆるところに
不必要な障害を
生む。
そして結局
その人の足を
さらに止めることになる。
それがわかって
いるのに
待っているなんて
私には到底
できない。
でもね。
そこで
待ってしまう人が
いるんだ。
多いんだ。
待ち過ぎだ。
人のことを
どうこう考える
前に、
自分をもっと
しっかり進めろよ、
と
叫びたくなる。
私は
待たない。
もう
待つゆとりも
時間も
ないのだ。
あなたも、
待つことよりも
することが
あるだろう。
あなたも、
もう時間が
ないはずだよ。
つづく