阿鼻叫喚
という言葉が
一番、ピンとくる。
まるで
断末魔のような
叫び。
悪いことでは
ない。
それだけ
必死なのだ。
精神的な余裕
などという
悠長な次元には
もういない。
生きることだけ
で必死。
それでも
進む。
これが
人の本能という
ものなのか。
ほんのわずかな
ミスも
もはや許されない。
一歩も
間違えられない。
なのに
視界はほぼほぼ
なく、
こうなったらもう
自分自身に
委ねるしかない。
こんなに
恐ろしい目に
遭いながらも
それでも
まだ
進むのか。
あなたは。
人は
弱い。
確かに
その通り。
でも
この姿を
見よ。
逞しいとは
言わない。
言えない。
でも
これこそが
強さでは
ないか。
こんなに
弱々しくても
それでも
進もうとする
意志。
ひょっとして
弱いからこそ
生まれるのか。
その意志は。
なんという
尊さ。
人の
本来の姿
か。
この弱さの
中の
強さこそ。
つづく