あの時、
逃げるか?
立ち向かうか?
その
たった二つの
選択肢を
突きつけられ、
30秒ほどで
答えを
出さねばならない
くらいに
追い詰められた
あの時。
まだ
真本音という
概念にも
出会っておらず、
それどころか
自分と向き合う
ということ自体が
まったく
できていなかった。
その私が、
ギリギリの状態で
選択をしなければ
ならなかった。
あの時、
もし逆の選択を
してれば、
間違いなく
今の私はなかったし、
私の人生も
とっくの昔に
潰えていたことは
今となっては
よくわかる。
よくぞ、
ちゃんと
選択した、
と
よくぞ
逃げなかった
と
あの時の
私を
褒めてあげたい。
でもなぜ
そこで私は
ちゃんと
選択できたのか?
それが
いまだによく
わからない。
心の中は
余分なもの
だらけ。
余分な行動
余分な振る舞い
の
権化だった
当時の私が、
あの時だけは
間違えずに
進めた。
人が
真本音の道を
進む
ということが
いかに難しいか。
それを
今の私は
痛感し続けているが、
だからこそ
あの時の私の
その選択が、
奇跡のように
思えるのだ。
あの時
なぜ
私は
逃げずに
進めたのか?
どうみても
当時の私から
すれば
デメリットしか
ない
恐怖の道だったのに。
もちろん、
いろんな答えは
考えられるし、
分析もできる。
でも
この問いは
安易に答えを
出してはならないと
思うんだ。
つづく