巨大な剣
が
下を向いて
空中に
浮いている。
何かを
突き刺そうと
しているのか。
剣そのものに
意志があるように
みえるが、
目に見えない
何者かが
その剣を持ち
今まさに
打ち込もうと
している
感じもある。
いずれに
せよ、
尋常ではない
殺気のような
気配が
じんじんと
伝わってくる。
なぜ、
下を
向いている?
下に
何がある?
と
私は
問いかけた。
この殺気の
相手には
できれば
話しかけたくは
ないのだけど。
問いかけた
直後に
答えが
返ってきた。
それは
言葉では
ない。
念の塊の
ような
もの。
実在の会話は
いつも
こんな感じだ。
まずは
念そのものを
ダイレクトに
受け取り、
その後、
私の中でそれを
セルフコーチング
によって
言語化する。
今回も
それをした。
「大地を
割らねばならない」
と
その念は
告げていた。
大地、
この世界の
最も基本であり
土台となるもの。
そこから
変わらなければ
この世界は
変わらない。
表面をいくら
変えても
もう手遅れだ。
土台から
根本から
一度、
壊さねば。
それが
この世界の
本当の意志であり、
真本音の願い
だ。
・・・と、
そんなような
内容だった。
なるほど、
真本音の願いに
この剣は
応えようと
しているのか。
そう考えると
むしろ私は
この剣に、
親近感を抱いた。
廊下から
気配が。
あ、もうすぐ
いらっしゃるな。
この世界(会社)
のトップが。
ある経営者
との
初対面。
この会社で
仕事をすることに
なるかどうかは、
会話してみなければ
わからない。
が、
そういうことなら、
わかったよ。
最初から
それなりの覚悟で
臨むことにするよ。
つづく