私の場合、
日帰りで遠くに
出張に行くことが
多い。
まだ
日が昇る前に
家を出て、
終電で帰ってくる、
というような。
そんな日の
朝は
実に清々しい。
これから
だんだん寒くなるが、
キンと冷えた
あの空気感が
何とも言えず、
心身ともに
洗われるようだ。
私はあえて
新幹線の
出発時間の
かなり前に
駅に着くように
している。
電車を待つ
その時間も
好きだし、
他のホームの
電車を眺めて
過ごすのも
好きだ。
要するに
電車好きだが、
それらも含めた
「空間」や
その「場」を
私は
楽しんでいる。
新幹線が
東京駅を出る
頃に、
ちょうど陽が
昇り始めることも
ある。
外の世界も
車内も
濃いオレンジに
染まる。
今日お会いする
クライアントさん達
のことに
想いを馳せながら、
今日はどんな
一日になるだろうか?
と
これから起こる
現実の数々に
ワクワクする。
そして一日が
終わり、
終電近くの
新幹線で
帰ってくるのだが、
その時は
その時で、
今日の一日を
噛み締めながら、
言いようのない
幸福感に
包まれる。
電車で始まり、
電車で終わる
という
一日が、
どうにも好きで
たまらない。
一日がまるで
一つの作品の
ように、
感じられるんだ。
つづく