ずっと後ろから
それが
まっすぐに
飛び続けるのを
追いかけてきた。
そいつの
背中を
見つめながら。
ただ
ついていくのが
精一杯だった。
置いていかれ
ないように。
それだけを
いつも
心に抱いていた。
本当に
必死だった。
が、
ふと
気がつくと
自分の前には
何もなくなっていた。
いつの間にか
そいつは
自分の後方に
いた。
追い越して
しまったのだ。
知らず知らずに。
今度は
そいつが
必死に
ついてくる様子だ。
これは一体
どうしたこと
だろう?
これから
自分は
どうすれば
良いのか?
どこを
目指せば
良いのか?
先頭。
それは
自由。
しかし
誰も
導いてくれない。
どこに
向かうか?
どこを
目指すか?
自由だからこそ
訳が
わからない。
確信が消え、
迷いのみが
心を覆うが、
いやしかし、
違うぞ。
ここからだ。
本当の
確信に
従って進むのは。
これまで
先導してくれて
いた、
そいつに
心からの
感謝を。
しかしここからは
自分で行く。
自律だ。
怖い。
が、
行く。
・・・こんな人が
今、
増えている。
もう、
これまでと
同じバターンで
生きていては
いけないよ。
つづく