
まるで
偉大な芸術家が
描いた
抽象画のようだ。
何が描いて
あるのか
わからないのだが、
何かがグッと
伝わってくる。
メッセージの
ようなもの。
様々な色が
うねりながら
混じり合い
ながらも
それぞれの
個性を
醸し出し続ける。
バラバラの
ような
一体のような。
ただ、
時間と共に
全体の
エネルギーは
凄い勢いで
高まりつつ
ある。
これはきっと
中心にあるものが
凄いのだろう。
中心に
何がある?
その前に、
中心は
どこだ?
私は
目を凝らす。
一見すると
どう見ても
中心じゃないだろう、
という場所、
そう、
端っこの際に
その中心は
あった。
こんな端に
中心があるとは、
何という
アンバランス
のような
絶妙の
バランスか。
なるほど
これは
大物だ。
変態的
であり、
無限の
器の大きさを
感じる。
どのような現実
を前にしても
どんな歪さにも
対応できてしまう、
その
大きさ。
雄大、
というよりも、
壮大、
か。
気がつけば
私は
その様々な
色彩たちに
取り込まれて
しまった。
呑まれる。
だが、
気持ちがいい。
なるほど、
これが
A社長の
本質か。
つづく