
芽が
輝いている。
この芽は
まだ
小さいが、
強そうだ。
行けそう
だな。
・・・・・・
大地の質が
特に良い
わけではない。
もともとの種が
飛び抜けて
良いわけでも
なさそうだ。
ただ、
この芽は
逞しい。
逞しい
意志を
持っている。
・・・・・・
この
ひたむきさ。
真面目さ。
ひたむきな
人は
不器用だし、
すぐに
必要以上に
深刻になりやすいが、
不真面目で
浅いレベルでの
軽さよりは
余程マシだ。
・・・・・・
深刻さの
壁を正面から
乗り越えたり、
壊したり
しなければ、
真の軽さ
は
生じない。
真の軽さ
とは
安定感という
土壌の上で
成り立っている
もの。
ひたむきな
人は、
この安定感を
手に入れやすい。
中途半端で
ないからだ。
・・・・・・
この芽、
ぜひ
育てたいな、
と
思う。
が、
それをするのは
私ではない。
本人だ。
この人には、
「芽が出ましたね」
の
一言も
言わないで
おこう。
すべて
自力で見つけ、
自力で進んで
行くだろうから。
私は
見守るだけだ。
本当の
ピンチが
来たら、
その時だけ
ちょっとだけ
後押しをする。
それくらいの
関わりが
ちょうど良い。
・・・・・・
この人の
芽は、
恐らく周りに
伝播する。
この芽は
きっと
この組織を
救う。
だからこそ、
私は
何もしない。
見守るだけ。
この組織は
きっと
とてつもなく
強くなるだろう。
つづく