
羽化する
ために、
サナギになる。
その中で
いったん、
液状化する。
全てを
溶かし、
壊し、
全く新たな
自分を
創造する。
かと言って
自分は
自分だ。
これまでの
形が
跡形なく
なっても、
自分の
本質は
残り続ける。
変わらない
もの。
永続的な
もの。
私達は
誰もがみな、
それを
持っている。
羽化の最中、
私達は
祈る。
とてつもなく
不安定に
なりながら、
いや、
不安定
だからこそ、
最後には
祈りのみと
なる。
その祈りは
言葉に
ならない
ものだが、
人それぞれ
のものだ。
あなたには
あなたの
祈りがあり、
私には
私の
祈りがある。
それが
そのまま
成虫の形と
なるのが
理想だ。
そうなれれば、
その後の
人生が、
とてつもなく
幸せなものと
なる。
私達は
祈りであり、
祈りとは
進化である。
進化とは、
終わり
と
始まり
だ。
私達は
人生の中で
何度も
その瞬間を
迎える。
今、
自分は
終わろうと
している。
今、
自分は
始まろうと
している。
まずは
その
自覚を。
その
不安定さは
羽化の
ものだよ。
つづく