降り続けている

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これまで
いた
深海よりも、

さらに
奥に
降りていく。

まさか、
さらに奥が
あるとは
思っていなかった。

が、
降り口を
私は
見つけてしまった。

見つけたら、
行かねば
ならない。

行くために
きっと
見つけたの
だから。

ようやく
深海の暗闇に
慣れてきた
ところだったのに。

さらにその
奥は、
漆黒の闇。

怖えなぁ。

だが、
そんな私の
心を
無視するかの
ように、
私は勝手に
降りていく。

当たり前の
ことだが、
水圧は
さらにキツい。

体験したことの
ない
圧力に、

我を失う。

それでも
お構いなしに
降りていく。

躊躇は
全くない。

と、

とりあえずの
底に
立った。

でもそれは
あくまでも
とりあえず、
だということは
わかった。

小休止
かな。

幸い、
呼吸は思ったほど
乱れていない。

少し間を
置いた後、

またすぐに
降りていく。

今度は
きっと
もう、

休みなく
降りるのだろう。

きっと
先ほどの
小休止で、

これは
行ける!


私はわかって
しまったのだろう。

もうきっと
目的の場所に
辿り着くまで、

休むことは
ないだろう。

どんどん
降りる。

どんどん
深くなる。

何も
見えない。

何も
感じない。
強烈な水圧
以外は。

人間としての
私を
私は
忘れそうだ。

降り続ける。
降り続ける。

きっとこれは
数日から
もしくは
数十日
続くかも。

現実の
私は
これによって
どう
変わるのだろう?

つづく

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