あんなに抑えていたのに

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その人を
抑えつける
その人自身は

巨大だった。

地面に
這いつくばる
くらいに
上から強引に
抑えつけて
いた。

それほど
までして、
同じ場所に
居続けようと
している。

そんなに
エネルギーを
使うなんて。

自分を
変えないこと
に。

・・・・・・

もう、
10年も20年も
そうしているんだ、
きっと。

その
あまりの頑なさ。

だが、
それを
私は足払いした。

コテン、

あっけなく
それは倒れた。

抑えつけは
簡単に
排除された。

と、

その瞬間
から
その人は

伸び始めた。

・・・・・・

ぐんぐん
ぐんぐん
と。

伸びていく。

見る見る
間に。

最初は、
抑えつける
その人が
巨人に見えたが、

その大きさを
あっという間に
超える。

ぐんぐん
巨大になる。

もはや、
あの
抑えつけていた
その人は
手のひらに
乗るくらいの
サイズだ。

もはや、
その人を
抑えつけるものは
ない。

・・・・・・

本当は、
進みたくて
しょうがない人。

本当は
光の速度で
進みたい人。

エンジンだけ
ふかしたまま、
ブレーキを
かけ続けた。

が、もう
それは
外された。

思う存分に
行けば
いいんだ。

自由、

なんだぜ。

もう。

つづく

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