人が人を救おう、
などと
思うことは、
大変おそがましい
ことだ。
傲慢だ。
ということは
重々に
よくわかっているのだが、
それでも
救いたい!
と
思ってしまうことがある。
それも
人間。
いいだろ?
・・・・・・
心が痛む。
心だけじゃない。
魂までが
ギリギリと
痛む。
なんでこの人は、
自らの意志で
自らの本当の願いとは
真逆の道を
行こうとするのか。
なんでこの人は、
自らの意志で
自分自身を
傷つけ尽くす道を
行こうとするのか。
それは
成長でも進化でも
ない。
その真逆だ。
そこには
何の希望も価値も
ない。
なのに
まっしぐらに
その道を行こうと
する。
何としてでも、
腕を引っ張ってでも
止めたいと
思う。
救いたい!
と
思ってしまう。
でも
残念ながら
できない。
やろうと思えば
思うほど、
その人の
その道へ向かう意志を
強めてしまう。
他者には
できないこと。
本人にしか
できないこと。
救えるのは
本人しか
できないのだ。
その真実を
無力感と共に
痛感する。
これまでに
何度もあった。
何度もあったが
これは
慣れることがない。
あまりに
苦しく、痛く、
悲しいことだ。
・・・・・・
救いたいと
思うこと自体が
傲慢なことは
わかってるんだ。
でも
思うのだから
しょうがないだろう。
人生は
痛いな。
でもこの痛みを
背負うことも
また
人間なのだな。
痛いままで
進むのが
人間なのだな。
つづく