人はどうしたって、
暗い雨雲が立ち込めて来たら、
この後、どんな大雨が
降るだろう?
と
不安になるだろう。
雨だけじゃなく
雷も来そうだ、と。
そして
一刻も早く逃げねば、
と
不安に駆られて
自分の行動のすべてを
決めてしまうだろう。
それはある意味、
人としての非常に
健康な
心の動きだ。
しかし、
雨雲ばかりに目を
奪われていたら、
知らぬ間に大事な何かを
失ってしまうのも
また私達だ。
後になって冷静に考えれば、
どうしてあの時
あんな判断を
自分はしてしまったのだろう、
と
後悔することも多い。
そうならずに、
やはり
「最善の道」を
一つ一つ丁寧に見極めることが
大切であると
私は思う。
現実と向き合う、
とは
目の前にある現実だけを
見つめることではない。
もちろんそれは
最低限必要なことだが、
それは現実の一部
でしかない。
雨雲の上には
間違いなく
果てしなく続く青空がある。
今、目の前には雨雲しか
見えなくとも、
その向こうに青空がある
という事実もまた
現実である。
しかも、現実とは
心の外側だけにあるもの
ではない。
心の内側にも
現実がある。
私達は
「内と外」
二つの現実の狭間で
生きている。
二つの現実の
近くと
遠くを
それぞれちゃんと
見渡すこと。
それができて初めて、
「次の一歩」
が直観できる。
その直観とは、
一切の迷いがない。
透き通った
自分の「答え」だ。
透き通った
風が吹く「答え」だ。
その「答え」にこそ
私達は素直に
従うべきだろう。
すべての現実を
毅然と
見渡す生き方と
在り方。
今こそ、それを
身につけるチャンスだ。
つづく