心の中に

何か、抵抗のようなもの

を感じるので、

心の中に入って

確認してみると、

 

海が観えた。

 

私は砂浜に立ち、

これから海に

入って行こうとしているのだ。

 

しかし海は

荒れている。

 

だから私は躊躇し、

抵抗している。

 

でも私は

沖に観えるあの島に

行こうとしているようだ。

 

早くあそこへ

行かねば、という

気持ちが湧いてくる。

 

しかし海は波が高く、

正直言って

怖いし、面倒臭い。

 

まぁでも

しょうがないか・・・。

 

と、

意を決した私は

トボトボと海の中に

入った。

 

深くなればなるほど、

波は高く、

私は波に押し戻される。

 

その中を

それでも必死に

私は泳ごうとした。

 

・・・と。

 

何かが私を

ヒョイっとつまんだ。

 

私はまるで

首元をつかまれた

子猫のように、

その「何か」によって

ヒョイっと

島まで運んでもらった。

 

ヒョイっとできる

くらいだから、

その「何か」はかなり

巨大なものだ。

 

びっくりして

振り返ると、

そこには超巨大な

「私」がいた。

 

「私」は

私に向かって

言った。

 

「荒海を渡るのも大事な

ことだが、

今はそこに時間を

費やしている暇はない」

 

その瞬間に

私はその巨大な「私」は

 

私自身の真本音

である、

 

とわかった。

 

「あっそうなの?」

 

と、

私は素っ頓狂に

答えた。

 

真本音は

言った。

 

「それよりもさ、

あっちを見ろよ」

 

指差す方を見ると、

数え切れないくらいの

船が

海に浮かんでいる。

 

大小様々な

船たちだ。

 

皆、荒海の上で

行き場を失っている

ように見えた。

 

しかし

どの船にも

強い意志を感じる。

 

あーそうか、

あの船たちは

ちゃんと自らの行き先を

決めてるんだな、

わかった。

 

「あの船たちと

共に行けよ」

 

と、

真本音は言う。

 

「あの船たちも

私が行けば喜ぶよ。

きっと力になれる」

 

でもどうやって

船まで行けば

いいのだろう?

 

ちょっと迷っていると、

 

「大丈夫。

さっきみたいに

私がつまんで船まで

持ってくよ」

 

と、真本音。

 

「もう、この荒海を

泳ぐ必要はない。

それよりも一刻も早く、

船に乗って

皆と共に進むんだ。

我々を待っている人達が

いる」

 

と。

 

・・・・・・

 

こんな感じだ。

 

こんな感じの人が

増えている。

 

本当は、

一つ一つちゃんと

海を泳いで

進んでいくのが

順当な生き方(行き方)だとは

思うのだが、

 

それではもう

時間がないのだ。

 

それよりも

もっと別なことに

人生の時間を

使わねば

間に合わない。

 

そんな人が

増えている。

 

この状態を

打破するには、

 

自らの真本音に

素直に生きること。

 

自らの

真本音度合いを

一気に高めること。

 

・・・だ。

 

私はそういった人達の

そういったサポートに、

できるだけ集中したい

と思っている。

 

つづく