私達の描く未来像には

二つの種類があります。

 

それは、

・実在の未来

・イメージの未来

です。

 

それは、

・真本音で描く未来

・反応本音で描く未来

とも言い換えることができます。

 

しかし、

反応本音で描く「イメージの未来」が

いけないわけではありません。

 

それをきっかけに

「真本音で生きる」ことに

つなげることができます。

 

そんなお話を

今は書かせていただいています。

(→前回記事)

 

今回は、

「イメージの未来」を活かす

3つ目のケースをご紹介します。

 

その目的は、

「これまでの自分を手放す」

です。

 

世の中には、

これまでの自分

今の自分

のことが大好きな人がいます。

 

ただしそれは、

反応本音のレベルでの

「大好き!」です。

 

自分のことを「大好き」で

あること自体はもちろん

悪いことではありません。

 

しかし反応本音レベルの

「大好き!」には

ごまかしが含まれます。

 

本当は、自分の中に

絶対に観たくない部分があり、

それにフタをし、

自分で自分をごまかすために

自分を「大好き!」に

させています。

 

もちろんその「大好き!」な自分は

本来の自分の姿とは

異なります。

自分自身の真本音の望む姿

とも異なります。

 

異なっているにも関わらず、

今のこの自分を「大好き!」と

思いながら、

決して自分を変えようとしません。

 

実は・・・。

 

そういう人ほど、

表面上は

「自分を変えます!」宣言を

します。

 

そして誰よりも高い意欲を見せ、

自己変革をしようとします。

 

しかしそれは、

自己変革をしている「フリ」

でしかありません。

 

頑張っている「フリ」でしか

ありません。

 

結局は、ああだこうだと理由をつけて

これまでの自分、

今の自分でいいや、

という結論に自分の中で至ります。

 

結局、

何も変わりません。

 

本人は

「私はここが変わりました!」

と自己アピールするのですが・・・。

 

しかし側から観れば、

何も変わっていないのです。

 

それどころか、

自己変革の自己アピールを

すればするほど、

これまでの自分への執着が

よりひどく増していきます。

 

実は、こういうタイプの方の

サポートが

最も難しいかも知れません。

 

でも、

このタイプの人がそのままで

いてもらっては

周りが迷惑です。

 

このタイプの人は、

周りにどれだけ迷惑をかけているか

まるでわかっていない場合が

多いのです。

 

そこで私がよく取る方法が、

「自己満足でもいいから

未来のイメージをする」

ということです。

 

今の自分の延長線上でも

よいのです。

とにかく

理想の未来像を描いて

いただきます。

 

もちろんそれは

真本音の未来像(実在の未来像)とは

まったく異なるものです。

 

しかしそれでも

「未来の視点」に立つことは

できます。

 

「未来の視点」から

今の自分を見て、

どう感じるか?

何を変えなければならないか?

 

それを発想し、

動いてみます。

 

実際に動けば、

必ずその人は、止まります。

 

それはそうです。

 

真本音とは異なる未来に

向かうわけですから。

 

自分の中に

言いようのない気持ち悪さが

発生します。

 

もしコーチングのサポートがなければ、

その人はその未来に向かって

ゆっくりと進んで行くでしょう。

気持ち悪さを感じないくらいに

ゆっくりと。

それをすることで自己満足感が

消えることはないからです。

 

ところが、

コーチングサポートを受ければ、

その人はその未来に

全力で向かうことになります。

 

すると、気持ち悪さを

ごまかすことができません。

 

必ず、止まります。

 

必ず、挫折します。

 

それをわかっていて

サポートするのはこちらが

とても辛いのですが、

しかしそれも大切な一歩です。

 

その人に湧き上がる

気持ち悪さ。

そして、挫折。

 

いったい、どうしてこんなにも

気持ち悪いのだろうか?

 

どうして、

挫折をしてしまうのだろうか?

 

そういった「?」がその人の中に

湧いてきたらしめたものです。

 

その人はそれを機に

変わり始める可能性があります。

 

これはちょっと意地悪な

サポート法かも知れません。

 

でも、残念ながら

このタイプの人へのサポート法で

これよりよい方法が

今のところ、私には思いつきません。

 

このタイプの人に

どれだけ

「あなたはこれまでの自分に執着している」

と厳しくフィードバックしても、

その場は神妙に捉えますが、

それもやはり「フリ」で、

何も変わらないのです。

 

自分に執着する度合いが凄く、

まったく人の声を

取り入れません。

取り入れる「フリ」はしますが。

 

ですから、

自ら望む(と思い込んでいる)未来に

全力で向かい、

自ら「何かが違うのではないか?」と

気づいていただくことしか

ないのではないかと

今の私は思っています。

 

かつて私も

自己満足や自己愛の人生を

送っていました。

 

そこから抜け出るのは

相当に大変でした。

 

よほど痛い目に合わないと

抜け出ることはできないのだと

思います。

私はそうでした。

 

ですから、

致命的な痛い目に合わずに

できるだけ早い段階で

その「気持ち悪さ」に気づいていただく、

そのきっかけを与えることが

他者ができる最大のサポートかな、

と現時点では思っています。

 

つづく