火の粉が
降りかかって
くる。
たくさんの
火の粉が。
その
ほんのわずかな
一つが
ジュッと
この身を
焦がすだけで
私達は
人生の進み行きを
変えてしまう、
そんな
弱さがある。
強くあれ!
と
言いたいわけ
ではない。
人は
弱いもの。
自分の
弱さは
自分自身が
しっかり
感じ、その存在を
認めることこそ
肝要。
でなきゃ
本当に弱い
自分に
なってしまう。
ただ、
ただね、
火の粉には
何としてでも
向き合わねば
ならない時が
ある。
熱い、
怖い、
逃げたい、
という
あらゆる気持ちを
しっかり
抱きながらも、
しかしそれでも
向き合う。
向き合おうと
する。
今はそうすべき場面
であると、
わかってしまう
時がある。
それは
実在の自分が
教えて
くれているんだ。
今ここは、
何があっても
向き合う時だ、
と。
そんな時は
泣き叫び
ながらでも
いい。
格好悪くて
全然
OK。
ただ、
とにかく、
向き合う。
火の粉に。
ここを
越えれば、
その後の進みは
本当に
楽になる。
強くなくて
いい。
それでも
いざという時には
向き合える、
それが
人間だ。
つづく