人は
変われるか?
変われないか?
と
問われれば、
やはり、
「変われる」
と
答えるだろう。
この仕事を
続けていれば、
絶望的な場面には
幾度となく
出会う。
人の
変わらなさ
に失望したことなど
本当に
数えきれない。
もうちょっとなのに、
なんであの人は
あと一歩が
出ないんだ。
なぜ
そこで逃げてしまう。
なぜ
同じことをまた
繰り返すのか。
なんでこうも
この人は
変わらないのか。
・・・そういった
憤慨や
悲しみや
虚しさは
いやというほど
体験したし、
何度体験しても
まるで初めてかの
ように
辛かった。
私自身が
本当に
絶望してしまったことも
ある。
しかし
その度に、
想定外のところで
「人は変われるのだ」
という
体験をプレゼント
された。
人は
変わらない。
変わろうとしない
人は
いっぱいいる。
でも
やはり、
人は変われるんだ。
この印象が
ここまで現場に
い続けている
今の私の真実だ。
・・・・・・
いつだったか。
この人を
変えよう。
と意図することが、
その人の変化を
阻害する
という事実に
気がついた。
他者による
無理強いの意図は
その人を
頑なにさせる。
たとえ
表面上は
無理強いしていなくとも、
心の中に
その意図を持ち続ければ、
それが確実に
無意識レベルで
その人には伝わる。
それが
その人を
より頑固にさせる。
だからもう
「この人を変えてやろう」
という意図は
いっさい手放すことに
した。
とはいえ、
これは大変
難しいことだった。
とはいえ、
いつしかそういった
意図を
私はまったく
持たなくなった。
もちろん、
口頭では
「この人はどうすれば
変わるか?」
というお話はする。
しかし、
実は
私の心の中では
その意図は
完全に手放している。
それができるように
なってから、
人が
劇的に変わる瞬間を
目の当たりにする
頻度が
劇的に増えた。
人は
面白い。
変えようとすれば
変わらず、
その意図を
手放せば
変わってゆく。
ただし、
意図を手放すのと
何もサポートしない
のとは
まったく別の話だ。
人はどうせ
変わって行くのだから
もう何もしなくて
いい。
とやってしまうと
また、
その人は永遠に
変わらない。
まったく
厄介だ。
でも
だからこそ
面白い。
・・・・・・
人との関わりは
奥深く、
一見、とても
複雑で、
しかし実は
極めて
シンプルだ。
そのシンプルさ
に
気づけると
強い。
人との関わりで
揺らぐことは
なくなる。
しかしその
シンプルさとは
頭での理解では
理屈では
到底説明のできない
ものだ。
「感覚」として
身につけるしか
ない。
そのためには
多くの人と、
人生で
出会う
すべての人と、
向き合い続ける
ことだ。
まずは
向き合うこと。
これがやはり
すべての
スタートだと
思う。
シンプルに
人と関われる人を
私は増やしたい。
できれば
全人類が
そうなれるといいな
と、
願っている。
つづく