未来が私に
語りかけてくる。
もっと私と
一つになったらどう?
と。
いや、いいよ。
と
私は返す。
私は未来を
知りたくないんだ。
ほんの1秒後の
未来でさえ。
その気持ちは
わかるけど・・・。
と
未来が呟く。
これは好みの
問題じゃないんだ。
未来がわからない
のが
この人生の
醍醐味さ。
悲しいことも
多いでしょう?
もちろんね。
耐えられそうも
ないことも
たくさんあった。
でもそれでも
私に未来は
必要ない。
寂しいね。
どうして?
私は未来を
創っていくものだと
思っている。
それはそうだけど、
でも結局はそれは
私と一つとなる
ということだよ。
もちろん
わかっているよ。
でもそれでも
未来は
私が創っていく。
その方が
面白いし、
ここにいる意味が
あるよ。
でもあなたの
歩みは、
私と一つになった方が
随分楽だと思うけど・・・。
いや、
今でも充分に
楽だよ。
私は「今」を
愛しているからね。
「今」を愛せば、
未来を感じるよ。
決して未来はわからない
けどね。
わかった。
じゃあ、あなたからは
離れておこう。
もっと離れようか?
そうだね。
遠くの星くらいで
いてほしい。
未来を星のように
眺めながら、
遠くの存在として
感じながら
進みたいんだ。
あなた、
変わってるよね。
そうかなぁ。
これが人間の
醍醐味だと思うけどなぁ。
つづく