愚かなまでに

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水中に
ブクブクと
沈んでいく私が
いる。

どこまでも
どこまでも、
深く
深く。

だんだん
光も届かなく
なる。

暗い
静寂の
世界。

底にたどり着き、
一息入れた後、

一気に
ジャンプする。

すごい勢いで
水面まで
戻り、

その勢いの
まま、
水から飛び出た。

水圧からの
解放。

と共に、
想像以上の
眩しさ。

今度はどこまでも
上昇する。

垂直に
上昇し続ける。

大気圏を
超え、
宇宙に出る。

そして一気に
急降下。

水面がまた
見えてきた。

重力に素直に
そのまま再び
水中に
飛び込んだ。

そしてまた
ブクブクと
沈んでいく。

・・・思えば、
私のこれまでの
人生は、
こんな風だった。

前よりも深く
潜り、
前よりも高く
舞い上がろうと
した。

その繰り返しを
することで、
上下の範囲を
広げていった。

それは今も
続けている。

これまでの範疇で
上下していても
意味がない。

上がるなら
とことん上がり、
下がるなら
とことん下がる。

愚かでも
いい。

浅はかでも
いい。

ただ、
自分が設定していた
自分の限界を
常に超えたいと
願ってきた。

こういった生き方を
人に奨める
気はない。

でも私自身は
これからもずっと、

きっと
これを続けるのかな。

つづく

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