昔、インドの
ガンジス川で見た
赤い月を
忘れられないのだが、
どうしても
あの月から
あの時、
私に何らかの
メッセージがあったように
思うのだ。
しかしそれが
わからないままに、
30年近く
経ってしまった。
あの時、何か
音楽に似た
旋律が
流れていたようにも
思う。
あれは
単なる風の音
だったか?
窓にガラスすら
はめ込まれて
いない
安宿のすぐ下に
ガンジス川が流れ、
向こう岸の
さらに向こうから
赤い月が昇る。
月の光が
そのまま
水面に映る。
一筋の道の
ように。
その光景は
リアルに
ここにあり、
今ようやく
メッセージが
浮かび上がって
きた。
メッセージは
水面を
伝わってくる。
・・・
この旋律を
君はいつか
思い出す時が
くるだろう。
これを
思い出したら、
それは合図だ。
その時は、
旋律に意識を
委ねれば、
自ずから答えは
わかるよ。
・・・
今、その旋律が
流れ出して
いるんだ。
私はこれから
どんな問いの
どんな答えを
出すのだろうか。
つづく