実在の雨

LINEで送る
Pocket

雨が
降りしきる
地面を
見つめていると、

雨粒の
一滴一滴から
生まれる
わずかずつの
波紋が、

すべて
メッセージの
ように
聴こえてくる。

一つの
リズムで。

心の深奥に
届かせようと。

言葉に
ならない
その
メッセージを

しかと
受け止める。

何か、
勇気のような
決意のような

静粛な
気持ちになる。

まるで、
日本刀を
構えている
ような、

命のやりとりに
向かう
直前のような、

極度の緊張
というよりも
むしろ、

それらを
乗り越えた
覚悟の状態、

開放の状態、


近い。

気づくと、
雨など
降っていなかった。

空は
晴れ渡って
いた。

では
今、みた雨は
なに?

今、
受け止めた
メッセージは?

まぁいい。

この
晴れた
日に、

雨を
感じながら
行こう。

つづく

コメントを残す

*