足音が
後ろから
追いついて
きた。
ずっと
待ち望んで
いたやつだ。
遅いよ。
待ったぞ。
と
言いたいところ
だけど、
それはまぁ
さすがに
可哀想か。
むしろ、
よく来たなぁ、
と
悦ぶことに
しよう。
そう、
これは
純粋な
悦びだから。
待つことに
慣れすぎた
私の人生かも
しれない。
待ちながら
一生が
終わってしまう
可能性だって
まま
あったのだ。
しかし
そのような不安の
中でも
じっと待った。
やってダメなら
しょうがない、
ではなく
待ってダメなら
しょうがない、
という
気概だ。
0が1
となる。
1は2
となり、
2は4
となり、
4は8
となる。
今、私が
聴いているのは
1の足音
だ。
遅いぞ、
1よ。
でも、
嬉しいぞ。
つづく