未来に牽引される

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スカッと
飛んでゆく。

真一文字に。

そんな
感じで、

自分の意識が
未来に向かう
ことがある。

未来が
今の自分を
牽引している
かのように。

そんな時は
私はそのまま
委ね、
引っ張られる。

すると
まったく
何の意図も
なく、

目の前に
映像が
広がる。

映像
というよりも
体験
と言うべきか。

私は
「そこ」に
いる。

そして
当たり前の
ように
「そこ」で
生きている。

さっきまで
いた場所の
ことなど
何も
意識せず。

日常の
普段の
私のままで
「そこ」
にいる。

皆と
共に。

知らない人も
多い。

知っている人は
皆、
老けた。

きっと
私も
老けている。

普段の
感覚が
全身に広がる。

その
未来における
「普段」の。

それを
感じ取るために
私は
「そこ」まで
来たのだ。

何という
幸せな
感覚か。

これまで
体験したことの
ない。

こんな
幸せな感覚が
未来の私の
「普段」なのか。

そして
さらに
わかる。

今の私の
日々は
間違いなく
「そこ」に
繋がっている、と。

大丈夫。

このまま
行けばいい。

いや、
もっと
加速すれば
いい。

そう確信を
得た。

と、
次の瞬間、
私は
「ここ」に
戻っていた。

つづく

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