「覚悟」という言葉があります。
辞書をひきますと、
いろんな意味が書かれていますが、その中に
「迷いを脱し、真理を悟ること」
とあります。
私はこれまでコーチングの場面で、
クライアントさんの「覚悟の目線」というのを
数多く拝見してきました。
その人が覚悟を持った瞬間に現れる
独特の目線です。
独特の目の輝きもあります。
覚悟を持った目(目線)は非常に清々しく、
私は、その目(目線)と向き合うたびに、
人の本質的な強さと素晴らしさを
体感します。
そういった意味で言えば、
毎日当たり前のように
覚悟の目(目線)を持ちながら生きている人も
います。
そんな人とは
一緒にいるだけで、癒されます。
人は、「覚悟」を持つと
楽になります。
人生を生きることそのものの根源的な
「楽」を得るのです。
逆に言えば、覚悟を持たないからこそ
悩み苦しむと言ってもよいでしょう。
覚悟を持てない状態から、
覚悟を持てる状態へ。
それが、私のコーチングの重要な一つの
目的です。
木村さんと弓江さんの二人コーチング。
その中で、ついに木村さんが
覚悟の目(目線)を見せました。
新規事業プロジェクトチームの真本音は
『全員がチームの代表として
お客様と向き合う』
・・・と、木村さん自らが見出した瞬間にです。
その時の彼の目を見たときに、私は
彼を覆っていた何物かが壊れた、
もしくは、取り払われたことを知りました。
木村さんの発する空気感と言いますか、
エネルギーと言いますか。
そういったものがグワッと私に向かってきました。
それはとても心地良いものでした。
と、次の瞬間、
木村さんは、フッと肩の力を抜きました。
彼は、微笑みました。
そして言ったのです。
「なるほど。弓江の言う通りです。
弓江さん、君はやっぱり凄いよ。
君の凄さが今、ようやくわかったよ。」
弓江さんは、目を白黒させました。
「たけうちさん、
私はどうやら間違っていたようです。」
そう言って彼は
びっくりするような素敵な笑顔を見せました。
あぁ、本当の木村さんが開放されたな、と
私は直観しました。
つづく
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