このお仕事を
させていただいていて、
私が楽しみにしている
ことの一つは、
その人の中に潜む
『種』
を見つけること
である。
「種」と言うくらいだから、
まだ、
芽は出ていない。
つまりは
本人にその自覚は
ないし、
本人だけでなく、
周りの人達も
よくわかっていない。
しかしそれは
確実に存在していて、
その種が
発芽し、
一気に伸びることで
「この人には
こんな面があったんだ!」
と、皆が
驚くことになる。
本人も含めて。
そういった「種」を
見つけることが
私の役割の一つであると
思っている。
そして、
そういった「種」こそが、
実は、
その人の真本音の個性
だったりする。
つまりは、
本来のその人の魅力
であり、
本来のその人の能力
である。
それが「発芽」することで
その人の所属している
組織に
大きなインパクトと
進化をもたらすことは
とても多い。
・・・・・・
自分の持っている
「種」と
真逆の人生を
生きている人は多い。
例えば、
「私は人と関わることが
苦手なんです。
本当は、一人で生きて
行けるものなら
一人だけで生きて
行きたい。
できるだけ人と
関わりたくないんです」
と言いながら、
私と向き合うと本当に
オドオドしてしまう
人。
そんな人にこそ
コーチに向いている人が
多かったりするのだ。
その場合、
私は結構いつも
ダイレクトに
フィードバックする。
「あなたは私のような
コーチという職業に
向いているんですよ」
と。
当たり前のことだが、
最初は
ほぼほぼ信じて
もらえない。
しかし私は
その人に
「人と向き合う機会」
を創る。
時には
半ば強引にでも
創る。
すると、
初回からその人の
「コーチとしての能力」
は開花し始める。
そして、
「人と向き合うのは
結構楽しいのですね」
と、
かなりの短期間で
なる。
それはそうだ。
「種」とは
言葉を変えれば
その人の
「天性の才能」
だ。
「天性の強み」
だ。
才能や強みとは、
現時点で
発揮されているものとは
限らない。
しかし
少しのチャンスと
少しの努力で
開花し始めるのが
才能であり強み
である。
・・・・・・
同じような展開として、
これまで
人と関わることも
嫌い、
ましてや
リーダーシップなどとは
無縁の人生だった人の
中に、
とてつもないリーダーが
いたりする。
その場合も
私は結構、ダイレクトに
本人にフィードバック
する。
「あなたは本当は
リーダーに向いて
いるんですよ」
と。
これは本当に
いつも信じて
もらえない。
しかしやはり、
リーダー的な活躍の
機会を
半ば強引に
創っていく。
すると同様に、
それは開花する。
このように、
一人の個人には
眠っている「種」が
必ずある。
その「種」を
「発芽」させることは
組織にとっても
重要な「発芽」
となる。
・・・・・・
少しの刺激を
与えることで
「発芽」しそうな
「種」を持っている人。
その人のことを
私は
『要』
と呼んでいる。
組織の中ではまずは、
この、「要」を
見つけることが
とても重要な
ステップだ。
そして、
「要」に対して、
刺激を与えていく。
「発芽」のための
刺激だ。
面白いことに、
一人の人の
「発芽」は、
次の人の
「発芽」を
誘発する。
それにより
「発芽」の連鎖が
組織に起こる。
そして、
「発芽」する人が
組織全体の中の
1割を超えると、
その組織自体が
「発芽」を始める。
つまり、
組織の性質が
変わり始めるのだ。
この変質を
「進化」
と言ってもいい。
「要」を見つけ、
「発芽」を誘発させ、
組織に「進化」を
もたらす。
これが
私の仕事だ。
これができる人の
ことを私は
「コーチ」
と呼んでいる。
そういった意味での
「コーチ」は
今とても
求められている。
だから早々に
育成しなければ
ならない。
つづく