古い皮を脱ぎ捨てずして、真の成長はあり得ない

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「脱皮」とは、

「実在」と「現象」の一致度合い、

つまりは「一貫性」が

一気に高まること。

それはイコール、

「真本音度合い」が一気に高まること

でもあります。

 

その「脱皮」をサポートするためには

あえて、

「実在」と「現象」の不一致部分を見つけ、

そこに刺激を入れ、

より「不安定」にさせることです。

 

不安定は「自然崩壊」を生み、

これまでの自分が崩壊するからこそ

「脱皮」は成されます。

 

それを、チームとして起こすための

戦略を見出そう、というのが

今回の木村さんと弓江さんの二人コーチングの

目的です。

(→前回記事)

 

その目的を果たすために、

まずは私は木村さんと弓江さんの

悪い意味での不安定さを

抜きました。

二人の自己満足的な「気合い」を

抜いたのです。

(→【自己満足の気合いでは、何も見えなくなる】)

 

話は、そこからの続きとなります。

 

私は弓江さんに問いました。

 

「弓江さん、

今、改めて思うことを教えていただきたいのですが、

今の木村リーダーの状態はいかがですか?」

 

「はい。

木村リーダーご自身がすでにほぼ

脱皮しかかっていると思います。」

 

「何%くらい脱皮できていると

思いますか? 直観的に。」

 

「80%くらいでしょうか。」

 

弓江さんの言葉は

スッと私の中に入ってきますから、

その通りなのでしょう。

 

「では、木村さん。

木村さんからご覧になって、

今の弓江さんの状態はいかがですか?」

 

「弓江も私と同じく、

80%くらい脱皮しかかっていると

思います。」

 

この言葉も

スッと伝わってきます。

 

「わかりました。

では、お二人にお訊きしますが、

お二人の脱皮は、チーム全体の脱皮と

同時並行で行われるべきものですか?

それとも、

まずはお二人が脱皮することで、

それがチームの脱皮につながるという

順番ですか?」

 

「それは後者ですね。」

とすぐさま木村さんが答え、

弓江さんが大きく頷きました。

 

「では、

お二人の脱皮は、

今この場で行なわれるべきですか?

それともこの場では、刺激のみを与え、

今後の日常業務の中で

行なわれるべきですか?」

 

「今もうここで

脱皮しちゃいたいですね。

そのための今日のこの場だと思います。」

と木村さん。

 

私が抱いていたもともとの順番と

一致しています。

 

「わかりました。

では、まずはそれを最初の目的として

この二人コーチングを進めましょう。」

 

私がそう宣言したその瞬間に、

私は弓江さんの脱皮が

一気に進んだ感覚を得ました。

 

ほぼ99%、

脱皮が完了したのだと

直観しました。

 

「おっ、弓江さん、

もうほぼ脱皮が完了しそうですね。

わかります?」

 

「はい、何となくわかります。」

 

「弓江さんの今回の脱皮は

何からの脱皮でしょうね?

弓江さんが脱ぎ捨てようとしている古い皮とは、

何でしょう?」

 

「う〜ん、何でしょうか?」

 

「まず、今脱ぎ捨てようとしている

古い皮の実在はわかります?」

 

「あっ、わかります!

なんか、ほとんど脱ぎ捨てることが

できているのですが、

左足に脱ぎ捨てた皮がまだ

引っかかっているようです。」

 

これは単なる弓江さんのイメージ

ではありません。

あくまでも彼女は、

実在を感じ取っているのです。

 

ですから、彼女の言うことは

私にもよく「実感」できます。

 

私も弓江さんの左足に

違和感と重さを感じ取っていたのです。

 

これが「イメージ」と「実在」の

違いです。

 

「実在」とはあくまでも、

本当にそこに実在しているものです。

 

真本音度合いが高まれば、

誰もが当たり前のようにそれを

感知することができるようになります。

 

「弓江さん、

その左足に引っかかっているその皮は

何でしょう?」

 

彼女はじっと自分の左足に

意識を向けていました。

 

そしておもむろにつぶやきました。

 

「あぁこれは、

私の“正義”ですね。」

 

つづく

 

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