20年前の私がいる

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今、目の前に

20年前の

私がいる。

 

20年前と言えば、

そろそろ限界を

迎えようとしている

私だ。

 

私は幸せだ、

思い込みながら、

 

本来の私とは

まったく別の毎日を

送り続けていた

日々。

 

もちろん

「真本音」とは

まだ出会っていない。

 

でもその時の私は

「私はもはや

完成された」

と思っていた。

 

そんな当時の私が

今、

目の前にいる。

 

思い出したよ。

 

当時の私は

鏡で自分の顔を

見るのが嫌だった。

 

なぜなら

自分の顔を見ると、

流していない

涙が見えたから。

 

自分は幸せな

はずなのに、

鏡の中の自分の

目からは、

 

血の涙が

流れ続けているのだ。

 

それは

どす黒く、

ネバネバした

とても嫌な涙だった。

 

そんな涙を

流し続けている

どす黒い顔をしている

私が

今、ここで

 

私の目の前で

じっと

私を見つめている。

 

過去の自分と

対峙、だ。

 

きっと

何かを伝えに

来たのだろう。

 

そうか・・・。

 

伝わった。

 

彼は私に

「助けてくれ」

言っている。

 

もう限界だ、

と。

 

そう言えば、

また思い出した。

 

真本音を見つけた

直後の私には

よく、

未来の私が

私を助けに来て

くれた。

 

その時その時で

大変的確な

アドバイスをくれたっけ。

 

もちろん

そんな妄想のような

アドバイス、

信じない私もいたが、

 

しかし結局は

どうにもこうにも

そのアドバイスを

拒絶できず、

 

その通りに動いた

私がいた。

 

おかげで

道が開いたっけな。

 

そうか。

 

今の私が

助けに行くわけか。

 

20年の時を

超えて、な。

 

つづく

 

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