こう映るのか

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巨大な樹が
水面に
映っている。

小波に
揺れている。

トツーン
トツーン
と 
音にならない
音が聴こえる。

樹のように
見えて、
あれは
私自身を
映し出している
のだな、

わかる。

大樹は
大きいのだが、
自分からは
動かない。

動けない。

ただその
存在を
示すのみ。

そして
魂に響く
音を
震わせる。

遺す。

それ以上の
ことは
しない。

しては
ならない。

大樹を
活かすのは、

大樹を
活かそうと
する者
のみ。

その者が
現れて
くれるのを
ただ
待つのみ。

少し大きな
波がきた。

大樹の姿は
波によって
揺れて消えた。

振り返ると
そこに
大樹はなし。

私が
いるのみ。

やはり
私はこの生き方で
いよう。

ただ、
もっともっと
大きくありたい。

つづく

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