目の前に
大きな川が
流れています。
対岸は
遥か彼方に
見えます。
こちらから
対岸に
大きな橋が
架かっています。
その橋を通ることで、
私達は
対岸に行くことが
できます。
ところが、
超巨大な台風が
この地を襲い、
その橋は
破壊されてしまいました。
橋は粉々に
砕け、
対岸に行く術が
なくなってしまいました。
いったい
どうしたらよいのだろう?
と、
私達は茫然と
佇んでいます。
・・・・・・
時間がかかっても
新しい橋を
もう一度、
作り直そうか?
それとも
ここから何10kmも
先にある
別の橋まで
迂回しようか?
それとも
いっそのこと
泳いで渡ろうか?
船は
用意できない
だろうか?
どうしても
対岸まで行かなければ
ならない時、
私達はそのように
悩むでしょう。
しかしどの方法も
どうしても
最善だとは思えません。
どうしたら
よいでしょうか?
・・・・・・
人生では、
このような場面に
何度も出会います。
組織活性化の
サポート現場においても、
どの企業様でも必ず
このような場面に
出会います。
暗中模索。
五里霧中。
八方塞がり。
こんな時に限って、
次々と
台風が襲ってきたり
します。
そうなるともう
あきらめるしかないのだ、
と
どうしてもなりがちです。
確かに
私自身も
お手上げ状態に
なります。
・・・・・・
この
「お手上げ状態」に
なってからが、
私は、
組織活性化の本当の
スタートであると
思っています。
「お手上げ状態」
の時、
私は本当に
「お手上げです」と
マイッタをします。
もう
どうしようも
ありません。
と、
素直に認めます。
しかし、
目の前の現実、
・・・つまりは、
大きな川と
激しい台風から
目を反らすことは
決してしません。
お手上げのまま
じっと、
それらの「現実」達と
向き合い続けます。
もちろん
私だけでなく、
その組織の皆さんにも
同様にして
いただきます。
そして、
皆さんが
本当の意味で
開き直った時。
私達は
次元を一つ上がる
ことができます。
組織の「脱皮」の
瞬間です。
・・・・・・
次元が上がる
とは、
これまでとは
まったく別のステージに
上がる
ということです。
すると、
同じ現実でも
「現実の観え方」が
根本的に
変わるのです。
上記の喩えで言えば、
目の前に
存在していたはずの
大きな川が
実は
存在していなかった、
ということに
気づいたりするのです。
激しい台風だと
思っていたものが
実は単なる
思い込みに過ぎなかった、
とか。
もちろん
そのように解釈し直す、
という話では
ありません。
物事をすべて
前向きに捉えましょう、
という話でも
ありません。
本当に、
すべてが
違って観える
ようになるのです。
「世界」が
変わるのです。
「現実」は
同じなのに。
すると、
これまでは決して
観えなかった進み方が
明確にわかるように
なります。
それはそうです。
大きな川も
激しい台風も
ないのですから。
そこには
何の問題も
初めからなかった
かのように、
私達は
淡々と前に進むことが
できます。
これが、
次元が上がる
ということです。
・・・・・・
同じ次元に
いては、
私達が本当に
欲している道には
たどり着けません。
ましてや、
同じ次元の中での
「どちらが正しいか?」
をやっている間は、
決して進めませんし、
そこには、
争いや戦いや諍いが
あるだけです。
誰が正しいか?
何が正しいか?
ではないのです。
私達は
そこから早く
抜け出さなければ
ならないのです。
これが今の
私達の
共通のテーマです。
特に、
最高速で進もうと
する者の
最重要テーマ
なのです。
つづく