ずっと空を
垂直に
昇って行くと、
「青空」だと
思っていたものには
実は
出口があることが
わかった。
そこを
通れば、
次の世界に
行ける出口だ。
なんだ。
壊さなくて
いいのか。
もっと
様々なものに
ぶち当たり、
体当たりで壊し、
傷つきながらも
ようやくにして
たどり着くのが
次の世界
だと
思い込んでいたよ。
なんだ。
出口が
あったんだ。
ちょっと
拍子抜けした。
出口に
近づくと、
すでにその扉は
開いていた。
なに?
ここを
くぐればいいの?
と
思った矢先に
もう
私は出口の
向こう側に
いた。
出口の向こうは
宇宙であると
ずっと
思い込んでいたのだが、
出口を抜けると、
そこは
「大地」
だった。
私は
大地に立っていた。
何という
安定感。
何という
安心感。
しかも、
私は大地と共に
飛ぶことすら
できた。
これまで
私は、
大地と自分は
別物だと
思っていた。
しかし
そうではなかった。
大地も
私だった。
私が
大地だった。
そこで
わかったのだ。
「世界」が
変わったのでは
ない。
新しい世界に
入ったのでも
ない。
「私」が
変わったのだ。
世界である
私は
これから
世界で
何を
するのだろうか?
つづく