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進まないことにより
起こる混乱と、
進むからこそ
起こる混乱は、
表面上は同じような
「混乱」でも、
本質はまったく
異なるものだ。
前者は
正真正銘の混乱。
不調和による
混乱。
しかし後者は
一見、混乱に見えるが
実はそうではなく、
それも「調和」の
一種だ。
要するに
「混乱のような調和」
だ。
「不調和の調和」
という言い方も
できる。
・・・・・・
「不調和の調和」
は、
人生が進むという意味では、
非常に良い兆しだ。
どれだけ
激しい混乱でも
堂々と進めばいい。
混乱が起きているから
自分の進み方が
間違っているのでは
ないか?
という疑問を持つ
必要はない。
むしろ、
混乱を楽しもう。
まぁ、「楽しもう」と
言っても、
そんな余裕はないとは
思うが。
でも、
よ〜く混乱を
あるがままに観察して、
そして
味わってみよう。
混乱している
自分の心も、
無理に改善しようと
せずに、
そのまま味わって
みよう。
「あーオレ、
すごく混乱してるなぁ」
とね。
「不調和の調和」
の場合は、
どれだけ混乱しても
足元はしっかりと
しているので、
これができるはずだ。
・・・・・・
慣れてこれば、
「不調和の調和」は
人生の
スパイスとなる。
そしてさらに
未知の道を進もうと
する
意欲に変換される。
「不調和の調和」を
楽しめる人は、
実際にお会いして
向き合うと、
常に
静かだ。
とても穏やかな目を
しており、
根底の安定感が
独特の空気を
醸し出している。
そういった人と
一緒にいると、
表面上は
「いや〜、たけうちさん、
まいりましたよ」
と
その人は言うのだが、
空気感としては、
「いや〜、たけうちさん
人生は楽しいねー」
と
言っているようにしか
思えない。
そして、
その人の内側に
込められた
現実を切り拓くパワーが
ダイレクトに
こちらに伝わってくる。
非常に
心地が良い。
そういう人のコーチングは、
コーチである私の方が
癒されたり
エネルギーをいただいたり
する。
ということは、
その人は
周りのあらゆる人達に
常に
パワーを与え続けている
ということだ。
・・・・・・
だから。
不調和を恐れずに
進んでほしい。
表面上で
上手くいかないことは
あって当たり前。
進むからこそ
様々な壁が
前に立ちはだかるが、
それらは
すべては結果的には
さらなる調和への
「栄養」
となる。
たくさんの「栄養」を
人生に
仕事に
取り込んで行こう。
つづく
最近、
真本音度合いが
高まった方々から、
ある共通のご相談を
いただくように
なりました。
皆さん、
同じことを
言われます。
「最近、
不調和が多いのです。
私の真本音度合いが
低まってしまっている
のでしょうか?」
いいえ。
むしろ、逆です。
あなたは
さらに加速を
しているのです。
これまでに
経験したことのない
加速に
入っています。
すると多くの場合、
これまで
経験したことのない
「調和の仕方」
が起こるように
なります。
それが一見すると
不調和に
見えてしまっている。
という、
ただそれだけの
ことです。
ですから、
私がお伝えしたいのは、
不調和を感じる
からと言って、
自信をなくし、
臆病になり、
腰が引け、
真本音で進むことを
躊躇するように
ならないでください。
ということです。
・・・・・・
いつも
申し上げることですが、
自信がある
とか
自信がない
とかは、
真本音の歩みには
いっさい
関係がありません。
物事が
上手く行こうが、
上手く行くまいが、
いっさい
関係ありません。
物事が
上手く行くから
真本音で進む、
となった時点でもう
それは
反応本音の歩み
です。
状況に
揺らされている
わけですからね。
もちろん、
真本音も
状況や現実は
大切にします。
自分の理想通りに
進めよう
というのが
真本音ではありません。
状況や現実は
大切にしますが、
それに揺らされる
ことは
ありません。
自分の想いも理想も
大切にし、
かつ
状況も現実も
大切にし、
すべてを大切にした
最善の一歩を
踏み出す、
というのが
真本音の求める
ことであり、
真本音の意志
です。
それをすることに
毅然
としていて
ほしいのです。
すると、
不調和だと思って
いたことが、
実は、
これまでに経験した
ことのないような
素晴らしい調和の形
の一つ
であることが
わかってくるでしょう。
・・・・・・
よくよく考えますと、
調和とか
不調和とか、
それ自体を私達は
自分の解釈(思考)で
決めつけています。
これまでと同じ
スピードで進む人は、
ある意味、
自分の解釈での範疇の
調和は
続くでしょう。
しかし、
これまで以上に
加速しようとする人には
これまでに
見たことのない
新たな世界が
新たな次元が
展開します。
新しいものは
確かに少し(いや、だいぶ?)
怖いかもしれません。
しかしその怖さ
そのものも
感じ、味わいながら
進みましょう。
自分の世界を
広げるのです。
毅然と
進むのです。
あなたの真本音は
それこそを
望んでいるのですから。
つづく
木村さんと弓江さんの二人コーチングから
約1ヶ月経ったある日。
(→前回記事)
私は、平井さんに
「ご相談があります」
と呼ばれました。
平井さんは言われました。
「実は、
新規事業プロジェクトチームの
大幅縮小を考えています。」
「えっ?」
と私は驚きました。
「どうしても、
新規事業プロジェクトの主要メンバーを
もとの部署に戻す必要が生じました。」
話を聴けば、
何か問題が起きたということではなく、
これまでの既存事業の業績が
予想以上に伸びている、とのこと。
お客様のご要望にお応えするために、
どうしても人員の補強をしたい、
そのために、新規事業プロジェクトを
大幅縮小することは可能か?
というご相談でした。
ただし、平井さんとしては、
新規事業プロジェクトも成功させたい、
という気持ちも強く、
プロジェクトの人数を半分に減らしても
プロジェクトを続行することは可能だろうか?
そして、人員半分でも、
プロジェクトの当初の計画(目標)を
達成することは可能だろうか?
ということについて、私の見立てを聴きたい
ということでした。
「木村さんにはこのお話はされたのですか?」
「はい、もちろんしました。」
「彼はなんと?」
「実は驚いているのですが、
大丈夫です、と。
当初の目標も計画も変えずに行きます、と。
そう言うのです。
だから、逆に心配になりまして。
実際のところどうなのか?と
たけうちさんにお訊きしよう思ったのです。」
なるほど、そういうことか。
「弓江さんもご存知ですか?」
「はい。
弓江も木村とまったく同じことを
申しました。
正直、私は少しびっくりしています。」
「ちなみに、
実際には、どのメンバーをプロジェクトから
外すのですか?」
そのメンバーを聴いて、
私は合点がいきました。
この時、私は初めて、
1ヶ月前に、木村さんと弓江さんの二人が
なぜチームのペア編成を組み替えたのか?の
真の意味を知りました。
あの時の編成の組み替えが、
ここで生きてきたのです。
実は、あの二人コーチングの後、
木村さんは早速、ペアの組み替えを
しました。
すると、当初、不調和を起こすのではないか
と予測していたペアが
想定外の調和を見せ、みるみるチームの
調和性も上がりました。
チームメンバーも
「非常に仕事がやりやすくなった」と
喜び、チーム全体の活気は明らかに
高まりました。
しかもたった1ヶ月ですが、
その中で若手社員が急成長し始めました。
これまでどちらかと言えば、
先輩社員についていくだけ、という人が
主体的に動くようになったのです。
木村さんが懸念されていた
「真剣な人とそうでない人の差が開いている」
という問題。
その「真剣でない」と思われていた人達が
主体的になったのです。
ペアを組み替えただけで、どうしてこうなるのか?と
「まるで魔法を見ているようです」
と木村さんも弓江さんもおっしゃっていました。
でもそれは紛れもなく、
二人で決めた編成だったのです。
直観で決めた編成です。
ただ、私には
こうなることは何となく予測がついていました。
なぜなら、「相性」とは
反応本音レベルの相性と
真本音レベルの相性が
あるからです。
二人コーチングの場で、
木村さんと弓江さんが発想したペアは、
思考レベルではNGだったのですが、
それは二人が、
反応本音レベルでの相性を見ていたから
でした。
直観レベルでOKと思えるということは、
恐らく、真本音レベルでの相性が
良いのだろうな、と
私は予測していました。
そして、本当に
そうだったのです。
真本音レベルの相性の度合いのことを
私は
『調和性』
と呼んでおり、
二人が新たに編成し直したペアは
その調和性に富んでいました。
そして、
真本音レベルでの発想は、
その後の「想定外の現実」に対しても
調和をしていきます。
平井さんの話によると、
新規事業プロジェクトチームからは
主要メンバーが抜けるということ。
ということは、これまで「真剣でなかった」
若手社員中心のチームになるということです。
しかし、この1ヶ月の若手社員の成長ぶりを
見ていますと、
確かに、木村さんが「大丈夫です」というのも
私は理解できました。
1ヶ月前の二人コーチングによる
新たなペア編成が成されていなければ、
この事態に対応することは
難しかったでしょう。
私は平井さんに申しました。
「私も、木村さんと弓江さんの意見と
同じです。
彼らはきっと、やりますよ。」
それを聴いた平井さんの表情を
私は忘れることができません。
本当に嬉しそうな彼のお顔を拝見して、
ますます、
「これはいけるな」と
私は確信しました。
そしてその後、
新規事業プロジェクトは、
若手中心のチームとして本当に
目標達成を遂げることになります。
つづく