時々、私は
「たけうちさんは性善説ですよね?」
と訊かれます。
私がいつも真本音の話ばかりを
しているからでしょう。
いえ、私は性善説では
ありません。
人は、愚かです。
私は断言します。
人は、愚かです。
自分自身を含めて、私は人の愚かさを
嫌というほど、見たり、体験してきました。
愚かさということで言えば、
私ほど愚かな人間はいないのではないか、と
本気で思ってもいます。
しかしそれは
「すべて」ではない。
それは、自分の一部です。
人の一部です。
人には、素晴らしい部分も
愚かな部分も、
あらゆるものが詰まっています。
それらをすべて、あるがままに
受け取ることのできる人こそが、
真の強さを手に入れることができます。
いえ、「強さ」と言うと
だいぶ本質から離れてしまうかな。
自分がどうであろうと、
環境がどうであろうと、
希望を持とうが、
絶望に打ち拉がれようが、
関係なく、
次の一歩を淡々と、
自分の本当にすべきことを、
し続ける。
自分の本当にしたいことを、
し続ける。
それが、
真本音で生きる
ということです。
愚かでもいいではないか。
私には私のすることがある。
だからそれをする。
・・・このシンプルさ。
これが、
真本音で生きる
ということです。
すべての人が悲しみを
抱えています。
すべての人が怒りを
抱えています。
それをそのまま人にぶつけてしまう、
そんな生き方もあります。
でもそういった悲しみや怒りを
そのまま受け止めて、
何も否定せずに受け止めて、
しかしそれに捕らわれることもなく
次にすべきことをする、
という生き方もできるのです、
我々人間は。
それができている人は、
常に、心も魂も満たされています。
そういった生き方ができるといいな、
そういった生き方をサポートしたいな、
・・・それが私の想いです。
人はもっともっと
人間らしく生きられるはずです。
人間らしく生きる、とは
真本音で生きる、ということです。
真本音で生きる、とは
特別な人生を生きることではありません。
真に自分らしく
真に人間らしく
生きるということです。
それができれば、
すべてが調和します。
組織は調和し、
社会も調和します。
「調和させよう」と思いながら生きても
調和はしません。
「真の自分として生きよう」
とすることで、調和は
自然発生するのです。
私は、「チームコーチング」というサポート手法を
使います。
それは、これまでの企業現場の中で
自然に培われてきた手法です。
私にとっては当たり前のように使ってきた
手法なのですが、
どうも、世の中にはそういった手法が存在していないのだ、
ということに気づき始めました。
なぜこの当たり前のやり方が
世の中には存在していないのか?が
不思議でなりません。
しかし存在していないのであれば、
多くの人にお伝えした方がよいですね。
単純に今は、そう考えています。
チームコーチングの基本は、
「二人コーチング」
です。
(→前回記事)
二人を同時にコーチングする
のです。
これができるようになれば、
もっと多勢でのチームコーチングも
可能になります。
ただし、
二人コーチングは、いつでもどこでも
できるわけではありません。
二人の準備が
必要です。
つまりは、二人がそれぞれ
自分の真本音の人生を歩み始めること。
それがなければ
本当の調和は訪れないからです。
木村さんと弓江さんの話に戻せば、
私は二人の調和性は抜群であると、
認識していました。
しかし、それは二人共の
準備ができる
ことが前提です。
準備ができる前に二人を同時にコーチングしても
二人ともを打ち消し合ってしまうでしょう。
ですからチームコーチングとは
「始めるタイミング」
が命です。
ここが、コーチとしての腕の
見せ所です。
私は、「今」が
木村さんと弓江さんの「二人コーチング」の
始まりの時だと確信しました。
私は二人を呼び出しました。
木村さん、
弓江さん、
私。
3人でテーブルを囲みました。
「準備完了」。
二人の真本音からは
そんなメッセージを受け取った
気がしました。
つづく