樹の根っこ
にいる。
巨大な
樹だ。
見上げても
この幹が
どこまで伸びて
いるか、
わからない。
宇宙まで
繋がっているのでは
ないか、と
思うほど。
根は
ガッシリと
大地を掴んでいる。
私はそこに
全身を
委ねている。
樹にも
魂はある。
会話すらも
できる。
だから
強烈に
伝わってくる。
強烈な
意志だ。
私は
この樹に
応えなければ
ならない。
どれだけ
巨大でも
樹は
この場所を離れる
ことはできない。
であれば、
私が
動くしかない。
樹の意志を
受け取った
上で。
いつの間に
私は
この樹から
これだけの信頼を
いただけるように
なったのだろう?
根っこに
貼り付けば、
いつも
大いなる祝福を
受ける感覚だ。
私はやはり
これに
応えなければ
ならない。
何がなんでも。
私のような
生き方をして、
すでに
人生を終えられた
人もいる。
私はその人を
芯から
尊敬している。
その人に
負けないよう、
私も私の人生を
生ききるつもりだ。
今、
樹が感じている
ことは、
これまでの
人類の歴史には
なかった
何物か、だ。
この巨大な
樹が
武者震いを
しているようだ。
私も
武者震い。
樹と
魂を共有し、
ここから先を
進んで行こう。
つづく