自分と向き合う力を養うために

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「問うて、待つ」

 

これがセルフコーチングの

基本です。

(→前回記事)

 

それは、

単に「思考する」のとは

本質的に異なる

行為です。

 

「思考する」とは

自分事です。

 

「問うて、待つ」とは

ある意味、

他人に対するコミュニケーション

です。

 

他人に対して

向き合っている

ようなもの。

 

この

「向き合う」

というのが

とても大事です。

 

よく私は

「自分と向き合う」

という表現を使います。

 

これはつまり、

自分をまるで

他人のようにして

客観的に

向かい合うということです。

 

それは、

自分から離れる

ということにもなります。

 

自分からいったん離れ、

離れた場所から

自分を見つめる、

自分の声を聴く、

自分の空気感を

味わう、

ということになります。

 

そこで

ポイントとなるのが、

「意識を完全に向ける」

ということです。

 

・・・・・・

 

「意識を完全に向ける」

 

とは、

どういうことでしょうか?

 

例えば、

目の前にペットボトルが

あるとします。

 

それを見て、

「あぁ、ペットボトルが

ここにあるなぁ」

と思うことは、

意識を完全に向けていることには

なりません。

 

それは単に、

「ペットボトルがあるなぁ」

と解釈している

もしくは、思考している

だけのことです。

 

意識を完全に向けるとは、

そのペットボトルを

よく観察する

ということです。

 

よく観察すると、

細かい部分が

リアルに見えてきます。

 

例えば、

ペットボトルの

ラベル。

どのような色を使い、

どのような文字を使い、

どのような文言が

そこに書かれているか?

 

例えば、

ペットボトルの

形状。

どんな形をしていて、

どこがどのように

でこぼこしていて、

どんな直線があり、

どんな曲線があり・・・。

 

などなど、

ペットボトルの

「あるがまま」が

「事実」として

見えてきます。

 

これを

「観える」

と言います。

 

対して、

「見える」

とは、

自分の解釈の入った

みえ方です。

もしくは、

自分のフィルターのかかった

みえ方です。

 

私達は常に、

あらゆる物事を

自分の解釈や思考や

自分なりの思い込み

(これをフィルターと言います)

を通して

みています。

 

それを普通に

「見る」とか

「見える」

と表現します。

 

「観察」とは

あるがままをみること、

それを

「観る」とか

「観える」

と表現します。

 

「意識を完全に向ける」

とはつまり、

それを「観る」

ということです。

 

・・・・・・

 

そして

「向き合う」とは、

相手を「観る」

ということに

他ありません。

 

何の思考も

解釈も

思い込みも

なく、

何のフィルターも

なく、

ただ、あるがままを

観る。

 

そして、

あるがままを

聴く。

 

そして、

あるがままを

感じる。

 

これが

「向き合う」

ということです。

 

そのため、

「自分と向き合う」

とは、

いったん自分から

離れて、

その上で

あるがままを

観察したり

聴いたり

感じることを

言います。

 

それをするのが

セルフコーチング

です。

 

・・・・・・

 

ですから、

セルフコーチング力を

高めるためには、

「完全に意識を向ける」

練習をすることを

お勧めします。

 

つまりは、

あらゆるものを

観察する練習を

するのです。

 

例えば、

電車に乗ったら、

一緒の車両にいる人達を

観察します。

 

人を観るのが

ちょっと恥ずかしい場合は、

物でもよいです。

 

天井を観たり、

広告を観たり、

吊り革を観たり、

いろんなものを

あるがままに

観察します。

 

私はよく

研修やコーチングの合間に

散歩をします。

 

その時、必ずしているのが

歩きながら

様々なもの、

もっと言えば

「世界」そのものを

観察しています。

 

意識を完全に

「世界」に向けながら

歩くのです。

 

それが非常に良い

ウォーミングアップになり、

研修中も

人に完全に意識を向ける

ことがしやすくなります。

 

あるがままに

向き合うことが

できれば、

そこから得られる情報は

「凄まじい」ものがあります。

 

よく私は

クライアントさんから

言っていただきます。

「たけうちさん、

どうしてそんなことまで

わかるのですか?」

 

その答えは

実に単純です。

 

「あるがままに観ている」

からです。

 

「あるがままに聴き」

「あるがままに感じている」

からです。

 

この

「あるがまま」を

自分自身に対して

できるようになれば、

「自己理解」は

一気に深まります。

 

・・・・・・

 

セルフコーチングの基本は

「問うて、待つ」

です。

 

これをもっと

正確に表現すれば、

「問うて、向き合って、待つ」

ということになります。

 

ここでどれだけ

向き合えるか?

つまり、

あるがままを

観たり、聴いたり、

感じ取れるか?

が、

セルフコーチングの質を

決めます。

 

ただ、

このように書くと

非常に難しく

感じられるかもしれません。

 

でもやはりこれも

「慣れ」

です。

 

コツさえわかれば、

一気に

セルフコーチング力は

増していきます。

 

自転車に乗るのと

同じ。

 

自転車も最初は

上手に乗れませんが、

慣れればすぐに

片手運転も

できるようになります。

 

慣れるかどうか?

やるかどうか?

だけのことです。

 

つづく

 

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