次元

自信の持てる自分になろう、などと思わなくていい

自分に自信がないのです。

 

・・・そう言い続けるクライアントさんが

時々います。

 

どれだけ真本音度合いが上がっても

そう言い続けるのです。

 

そんな場合、

いつも私はお伝えします。

 

自信など、

ない方がいいですよ。

 

自信など、

余分なものです。

 

・・・と。

 

実際に、

高い次元の私達の意識からすると、

自信のある・なしは、

どちらでもよいことです。

 

自信があるからできる。

自信がないからできない。

ということは

一切ありません。

 

自信のある・なしは

自分の行動に関与しないのです。

 

もし、関与しているのであれば、

それは、

真本音度合いが高まっていない

からです。

低い次元の自分のみで

物事を捉えているからです。

 

ある人は言います。

 

「自信をつけるために

経験を積もう」

と。

 

もちろん経験は大切なことですが、

経験を積んで自信を得なければ

先に進めない、

というのは、現実逃避の

一種です。

 

先に進まない言い訳に

過ぎません。

 

ですから私は

「私には経験がないから進めません」

とか

「私には自信がないからできません」

と言っている人を見ると、

いつも

傲慢だなぁ、と思います。

 

もちろん、

自信満々な人を見ても

傲慢だなぁ、と感じることは

多いですが。

 

いずれにしても

自信のある・なしによって

物事の判断や選択を変えることを

私は「傲慢」と感じます。

 

今日、コーチングさせていただいた

あるクライアントさんは、

「いやぁ、私、本当に

自信ないんですよねぇ。

困ったもんですね」

と笑いながらも、

自分の決めたことをすべて

やり遂げていました。

 

やり遂げたと言っても

それが自信につながるわけでは

ありません。

相変わらず、ずっと

「自信ないんですよね」のままです。

 

そのクライアントさんに関して言えば、

自信がないが故に

すべての物事に謙虚に真摯に

対することができています。

 

その「自信のなさ」は

その人の真本音が

選んでいることだからです。

 

真本音と反応本音は

敵対するものではありません。

 

反応本音とは、もともと

現実世界で生きやすいように

という目的で

真本音が生み出したものです。

 

私達の心の中には

様々な反応本音が存在していますが、

私達の真本音は

それら反応本音を活用しながら

生きていこうとします。

 

そのクライアントさんの真本音は

「自信がない」という

自分自身の反応本音を

活用しているのです。

 

わざと「自信がない」という

心の状態をつくりながら、

すべての物事と真摯に向き合おう

とされているのです。

 

もちろん、人によっては

「自信がある」という反応本音を

真本音が活用するケースもあります。

 

大事なのはこのように、

真本音と反応本音が

つながっていることです。

 

どの反応本音を活用するか?は

真本音の自由です。

 

どれを活用するとしても

真本音が選ぶ反応本音であれば

すべて、物事は調和の方向に

進みます。

 

ですから反応本音だけを見て、

これは良い、これは悪い、

これを直さなければ、・・・

などと考えるのは、

まったく意味がないということですね。

 

ですから、

面白いです。

真本音度合いが高まれば高まるほど、

自信をなくすクライアントさんが

よくいるのです。

 

その人にとっては

自信のない状態こそが、

調和を生むのですね。

 

これまでの自分の

反応本音のパターンのみを

評価判断し、

そのパターンを変えよう、とすることは

まったく意味がありませんし、

そこにエネルギーを費やす必要は

ありません。

 

それよりも、

自分の真本音を理解することです。

 

自分の本当の想い

本当の願いを

自分自身が理解することです。

 

つまりは、

真本音度合いを自ら上げる

ことです。

 

私達の真本音は、

・・・つまりは、現時点で最も高い次元の

私達の意識は、

低い次元の意識達を

活用します。

 

高い次元から低い次元まで

様々な意識に溢れるのが

私達人間です。

それこそが、

人間の面白さです。

 

低い次元を否定するのではなく、

そこにあるすべてを活用することが、

人として生きることを

楽しむことではないでしょうか。

 

人間を味わう、

ということではないでしょうか。

 

つづく

 

未来は予測できないが、未来のことはすべてわかっている

私達のいるこの3次元の世界は

すべてが分離している世界です。

 

「私」と「あなた」は別物ですし、

私が今使っているパソコンも

携帯電話も

机も椅子も本棚もプリンターも

そして私のいる部屋や建物も

すべてそれぞれが別個の存在として

ここにあります。

 

それがこの世界の特徴です。

 

すべての物が分離しているのと同様に

時間も分離しています。

 

本来、高い次元においては、

過去も

今も

未来も

すべては「一つ」です。

 

こういった書き方をすると

3次元世界の私達には

わけがわからなくなります。

理解不能になります。

 

それは当たり前のことで、

低い次元からは

高い次元のことを

決して理解できないように

なっています。

 

ですが、

あえて無理矢理に

3次元の我々にもある程度

想像できそうな表現で

書き続けますね。

 

この世界では

「時間」

は分離しています。

 

つまりは、

過去と今と未来が

別個のものとして

存在しています。

 

私達の「現実」としては

「今この瞬間」

しかありません。

 

1秒前の過去も

1秒後の未来も

「現実」にはありません。

私達の

頭の中や心の中にしか

ありません。

 

「今この瞬間」

という唯一の「現実」が

分離して、

それが連続的に

流れています。

 

例えば、

今、私がこの文章を書いているのは

2018年1月16日午前2時18分

のことです。

で、

2018年1月16日午前2時18分27秒

2018年1月16日午前2時18分28秒

の「現実」は

別物です。

それぞれが分離しています。

 

その分離しているものが

連続しているわけです。

 

もっと言えば、ちょっと変な表現ですが、

2018年1月16日午前2時18分27.0001秒

2018年1月16日午前2時18分27.0002秒

というように

「今この瞬間」をもっと細かく区切っても

同じように分離しています。

 

もっともっと無限大に細かく区切っても

同様に分離しています。

 

「今この瞬間」は

「今この瞬間」でしかありません。

 

すべての分離された「今この瞬間」が

連続して起きているので、

時間がつながっているように

感じるだけなのです。

 

2018年1月16日午前2時18分27.0001秒

の現実と

2018年1月16日午前2時18分27.0002秒

の現実は

まったく別個のものなのです。

 

これが3次元世界の

特徴です。

 

しかもこの世界では、

時間は

過去から未来へと

一方向にしか流れません。

 

過去に戻ることはできませんし、

未来に一気に飛ぶことも

できないようになっています。

 

分離された「今この瞬間」が

一方向に一定のスピードで

流れ続ける、

というのがこの世界であり、

高い次元から見ると、

とてつもなく縛られた世界です。

 

例えば、

3次元世界よりも少しだけ上の次元では、

時間は分離されていますが、

過去から今、そして未来へと

一方向に流れなければならない

という制約はありません。

 

自由に過去にも未来にも

行けるのです。

 

そしてさらにもっと上の次元では、

そういった

過去・今・未来

という分離そのものがなくなります。

 

「すべてが一つ」

です。

 

ここまで来るともう

私達の想像では

理解ができません。

 

ただ一つ言えるのは、

未来とは決して

未知のものではない、

ということです。

 

高い次元では

未来も「ここ」にあるのです。

 

ここまで書きますと、

何割かの人は

私が何を書きたいか

ご理解いただけているかも

しれません。

 

高い次元の自分で生きる、

とは、

「今この瞬間だけを生きる」

のとはまったく別の生き方が

できる、

ということです。

 

高い次元では

過去も今も未来も

一つです。

 

ということは、

3次元世界の我々でも理解できる

表現を使えば、

未来を完全にわかった上での

今の行動を決めることができる

ということです。

 

ということは、

望む未来を実現するための

今の行動を決めることができる

ということなのです。

 

真本音で生きる、

ということは

自分自身の現時点での最高次元での

自分として生きる

ということです。

 

ということは、

真本音で生きれば生きるほど、

私達は

自分自身の望む未来を

実現しやすい

ということになります。

 

しかも、高い次元においては

時間の分離もありませんが、

「私」と「あなた」の分離も

ありません。

 

ということは、

高い次元での「私」の望む行動は

高い次元での「あなた」の望む行動と

完全に一致します。

 

つまり、

自分も周りも望む行動、

自分も周りもより幸せになれる行動を

今この瞬間に選択する

ことができるということなのです。

 

真本音で生きれば生きるほど、

周りとの調和が

高まっていく理由が

そこにあります。

 

そして、

真本音で生きれば生きるほど

すべての物事が

自然にスムーズに進んでいく理由も

そこにあります。

 

真本音のレベル、

つまりは、高い次元の意識のレベルで言えば、

私達は自分の未来を

完全に決めています。

だって、

過去も今も未来も

「一つ」だから。

 

その決めている通りのことを

粛々と

今この瞬間に実践すれば

よいだけのことなんです。

 

ですから、

真本音で生きるとは

とてつもなく

楽なことなのです。

 

つづく

 

前向きとか後ろ向きとか、気にするな

「誰の真本音も

前向きなのですか?」

 

よく、そうご質問いただきます。

 

確かに皆さんの真本音出しをすると、

言葉としては前向きなものが

出ます。

 

しかし実は真本音とは、

前向きとか後ろ向きとか、

そういった次元にはないものです。

 

前向き・後ろ向き、

プラス指向・マイナス指向

といったものは、

私達の反応本音レベルの「解釈」に

過ぎません。

 

ですから、

「前向きに生きています!」

ということを強く語る人ほど、

その前向きな心の裏側に

(その人曰くの)後ろ向きな気持ち達が

潜んでいます。

 

前向きな心と、後ろ向きな心が

せめぎ合っています。

 

その結果、

前向きな心がわずかでも勝てば、

その人は前向きな行動を

とります。

 

逆に、

後ろ向きな心がわずかでも勝てば、

その人は後ろ向きな行動を

とります。

 

どちらにしても

勝った・負けた

の世界です。

 

どちらが勝っても負けても、

正直言いまして、

大差はありません。

 

前向きと後ろ向きの「葛藤」が

存在し続けていますので、

その葛藤によって

パワーが大量に奪われ続けてしまいます。

 

葛藤とは引っ張り合い、

綱引きと同じだからです。

 

ですので、その人は

疲弊し続けています。

 

疲弊した状態で

どれだけ前向きに生きようとしても

その前向きさは

たかが知れているのです。

 

私達の真本音は

そのような疲れる生き方は

望んでいません。

 

真本音で生きるとは、

自己統合へと続く道です。

 

つまりは、

自分の心と魂のすべてのパワーが

一つの方向に

結集されます。

そこに、

葛藤も引っ張り合いも

ありません。

 

常にエネルギーが満ち足りた

状態となるのです。

 

そういった状態になると

私達人間は、

前向きとか後ろ向きとか

そんなことはどうでもよくなります。

 

そんなことを気にするよりも、

自分の人生の願い、

自分の人生の目的、

自分の人生のミッション

などに楽しく向かっていこうと

自然に思います。

その結果、

自分も周りも幸せ度合いが

必然的に高まります。

 

「いやぁ、今日は俺、

全然やる気出ないなぁ。

サボりたくてしょうがないよ」

と言いながら、笑える人。

 

そう笑いながらも、

自分が決めている行動を

いつもの通りにしっかりと

実践する人。

 

意識の次元が高まれば、

誰もがそうなります。

 

心の状態がどうのこうの、

ということは

関係なくなるのです。

 

そうなるともう

自由です。

 

そしてそうなると逆に、

心の動きの一つ一つを

楽しめるようになります。

 

どのような心があっても、

すべての心を

愛せるようになります。

 

それが本当の

自己承認です。

 

次元が高まったとしても、

低い次元の心が

消えるわけではありません。

 

高い次元から低い次元まで、

あらゆる意識が存在するのが、

私達人間です。

 

私はそこに

人間の神秘と尊厳を

感じます。

 

高くても低くても

すべての自分を愛せる。

それこそが、

高い次元の意識です。

 

そしてそういった意識は

心配しなくても

すべての人の中に

すでに存在しています。

ただそれが

眠ったままの人が多い

というだけのこと。

 

何度も同じことを

書いてしまいますが、

そういった眠ったままの次元の自分を

呼び覚ます一番の近道が、

自らの真本音に素直に生きる、

ということなのです。

 

つづく

 

言葉が素晴らしいだけでは、害にしかならない

区別をつける

というのは、

大切なことです。

 

この世の中には

似て非なるもの

が非常に多いです。

 

つまりは、

表面上は一見、ほとんど同じに

見えるけれども、

本質はまったく異なるもの

というものが多いです。

 

本質がまったく異なる

と言った場合、

それは要するに

次元が異なる、

ということになります。

 

例えば、

ある人がある一言を言ったとして、

その一言が

どの次元から出た言葉か?

によって、

本質は大きく異なります。

 

「我社はお客様の満足のために

存在します」

・・・と言ったとして、

この言葉がどの次元から

出ているかによって、

まったく同じ言葉でも

まったく本質は異なる

ということですね。

 

こういった

似て非なるもの

の区別がつくようになると、

生きることは

とても楽になります。

 

そして私は、

すべての人が、

こういった区別がつくように

なるといいなぁ、と思っております。

私のコーチングサポートは

クライアントさんが

こういった区別をつけられるようになる、

というのも重要な目的の一つです。

 

区別がつくようになれば、

例えばビジネスで言えば、

誰と協業すれば良いか?

とか、

組織で言えば、

誰を「要」(かなめ)として

育てれば良いか?

など、

重要な方向性が瞬時に

判断できるようになります。

 

以前にも書かせていただきましたが、

組織というのは

100人いたとしたら、100人全員を

変えようとしても

変わりません。

それには

膨大なエネルギーと時間が

かかります。

お金もかかってしまうでしょう。

 

しかし、

100人の中の「要」となる人を

見つけ、

その人達を集中的に育てれば、

その人達を中心に

組織はどんどん活性化します。

 

その方が

時間もお金も労力も

圧倒的に少なくて済みます。

 

ですので私は

組織活性化戦略としては

まずは、

「要」となる人を抽出する

ことを重要視しています。

 

では、

どんな人を「要」とするのか?

と言いますと、実は

組織上の立場とか

仕事の能力が高いかどうか、

というよりも

次元で決めることが

多いのです。

 

つまりは、

意識の次元の高い人を

「要」とするのです。

 

意識の次元の高い人は、

次元の高いエネルギーを

注げば、

すぐに変化を始めます。

 

次元の高いエネルギーを注ぐ

というのはつまり、

真本音のメッセージや

真本音による指示を

与える、ということです。

 

例えば、社長が、

会社の理念やビジョンを

真本音で語ったとします。

 

「こんな会社にしたい」というお話を

真本音で語ったとします。

 

するとそれに真っ先に共鳴

するのが、

意識の次元の高い人達です。

 

しかもそれは、

共鳴だけでなく、

行動の変化としても

現れます。

 

真本音で語ったり、

真本音で行動したときに、

そこに真っ先に敏感に反応するのは

意識の次元の高い人です。

 

そういった人達は

たとえ現時点では仕事の能力が

低くても、

すぐに自ら主体的に

能力を高めるようになります。

 

社長の真本音の想いに

共感し、

自らも「そうしたい!」と

強く思うからです。

 

これまでも申した通り、

次元が高いということは、

「すべてが一つ」ということですので、

次元の高い人達は

次元の高い社長の言葉を

「社長の想い」ではなく

「自分の想い」として

受け止めることができるのです。

 

残念ながら現時点においては、

「会社の理念やビジョンの浸透」

という視点で言えば、

真本音ではない理念やビジョンを

創り、

・・・つまりは、次元の低い

理念やビジョンを創り、

それを無理矢理に

次元の高低に関わらずに

すべての社員さん達に

強引に浸透させる、

というやり方を取っている会社が

多いです。

 

それでは理念は浸透

するかもしれませんが、

その理念は社員さん達を

縛るだけのもの

になってしまいます。

 

我社はこういうことを大事に

しているから、

しょうがないから

そうするか。

・・・みたいに、

自分を縛るもの、

自分を制御するもの

として理念を認識するように

なります。

 

よく私は企業研修などで

皆さんにお訊きします。

 

「皆さんにとって

理念は居心地のよいものですか?

自分をどんどん開放できる

ものですか?

それとも、自分を縛るものですか?」

・・・と。

 

私の研修は

皆さんが本音で喋れる場を

創りますので、

皆さん、結構本音を教えて

くださいます。

 

ほとんどの人が、

「我社の理念は、

言葉としては素晴らしいなと

思いますし、共感もできますが、

実は居心地のよいものでは

ありません」

と答えます。

 

これが、

理念の浸透

の実態です。

 

しかし私は、

これでは何の意味もない

と思っています。

いや、むしろ

このような浸透の仕方をするくらいなら

理念などない方がよい

とすら思います。

 

理念やビジョンは

自分事になってこそ

価値のあるものです。

 

自分事になることで、

「この理念があるからこそ

私は自分らしさを発揮できる」

という状態になります。

 

理念があるからこそ、

発想が広がり、

理念があるからこそ、

伸び伸びと行動ができる。

・・・という状態になるのが

理念の本来の存在意義です。

 

そうなるためには、

言葉だけ素晴らしい理念を

創るのではなく、

真本音の理念を

創ることです。

 

そして、それをまずは

意識の次元の高い人達に向けて

発信することです。

 

高い次元では、

すべてが自分事になります。

そこに

「浸透」は必要ありません。

 

それは

「自分のもの」

なのです。

 

ですから、

次元の高い理念を発信すれば、

次元の高い人は

すぐに自分事として

自らの発想と行動を変えます。

 

そういった人を

集中的にサポートすることで

その人達は

大きく成長(進化)します。

 

人の成長(進化)には

高いエネルギーが発生します。

そのエネルギーは

周りに伝播します。

 

それにより、

周りの人達も成長(進化)を

始めます。

 

これが、

組織活性化の原則です。

 

つづく

 

出会うのも必然、出会わないのも必然

真剣に生きる人であればあるほど、

出会いというものを

大切にしています。

 

ご縁というものを

大切にしています。

 

奇跡の出会い、

という言葉も時々聴きます。

 

私も本当にこれまで

素敵な出会いがありました。

 

多くの人に救われましたし、

多くの人に力をいただきましたし、

多くの人に支えられました。

 

あの出会いがなければ、

今の展開はないだろうな、と

言える出会いばかりです。

 

出会いとは

人生の宝物ですね。

 

しかしその出会いとは

偶然でしょうか?

 

いえ、

そうではないですね。

 

真剣に生きる人ほど、

出会いはすべて必然であることを

どこかでよくわかっています。

 

自分にとって

本当に必要な人と出会うかどうか?

は、高い次元の私達の意識が

決めています。

 

次元が高まれば高まるほど、

「すべては一つ」

となります。

 

次元が低くなるほど、

すべては分離します。

つまり、「私とあなたは別の存在」

と認識します。

 

私達のいるこの現実世界は

「3次元世界」です。

人の存在という視点で言えば

最も低い次元です。

 

ここでは、すべてが

分離しています。

 

ですから、出会いとか

自分に降りかかる物事の多くは

「偶然である」と認識します。

 

分離しているのですから、

たくさんの分離した存在の内の

ほんの一部と出会うのであれば、

確かにそれは偶然と言えるでしょう。

 

しかし高い次元から見れば、

すべては一つであり

つながっています。

 

誰と誰がどう出会うかは、

必然的に決めることができます。

 

実際に、

私達の真本音は、

自分自身の準備が整うことで

「では、そろそろあの人と出会おうか」

と決めます。

 

決めることで、

出会います。

 

出会うことで、

物事が大きく進展します。

 

しかし逆に、

まだ自分の準備が整っていないな、

と思っている内は、

決してその出会いを実現させません。

 

出会いとは、

自分だけでなく、相手もいることですから、

自分と相手と、

両方の準備が整うことが

条件となります。

 

一方の準備が整っても

もう一方が整っていなければ、

その出会いは実現しません。

 

そういったコントロールを

高い次元の私達は

し続けています。

 

高い次元においては、

「私」も「あなた」も

ありません。

「すべてが私」です。

 

こういった話を書くと、どうしても

スピリチュアル的な表現に

なってしまうのですが、

事実はやはりそうなのです。

 

例えば、今日私は、

嬉しいことに5人の方と出会いました。

すべて、ある一人の人からのご紹介だったのですが、

私は昨日からもう、

自分が喜びで溢れていることを

感じていました。

 

なぜならこの5人は、

私にとっても、その5人の皆さんにとっても

人生に多大なる影響を与え合う関係である

ということが明確にわかっていたからです。

 

あぁやっと準備が整ったな、

だから出会うことができるんだな、

ということがわかったからです。

 

ですから今日の私のテーマは、

喜び過ぎないこと

でした。

 

あまりに喜び過ぎると、

エネルギーが溢れ過ぎてしまいます。

 

エネルギーが溢れ過ぎると、

私達の心がそのエネルギーに

呑まれてしまうのです。

 

そうならないように、

今日は一日、ずっと私は私を抑えていました。

 

しかしそれでも実際にお会いすると

嬉しくてしょうがありませんでした。

 

お会いした瞬間から

私達は一つであるという

実感ばかりが湧き上がってきて、

いかんいかん、

この世界では私達は分離しているんだから、

と何度も自分に言い聞かせました。

 

出会いはすべて

必然です。

 

それはすべて

高い次元の自分が

コントロールしています。

 

そして高い次元の自分とは、

すべてが一つ

である自分です。

 

これを、

理屈でなく

当たり前の「感覚」として

実感できるようになると、

世の中はもっと

健康的に進めると思うのです。

 

出会いを大切にするのは

当然です。

だって、

目の前のその人は

自分自身なのですから。

 

これも理屈ではありません。

 

そう考えなさい、

ということでもありません。

 

あぁそうなんだ、と

当たり前の感覚として

実感することなのです。

 

つづく

 

1歳児が100kgのバーベルを持ち上げるよりも・・

一つの「次元」を上がるということは

とてつもなく大変なことです。

 

どれくらい大変か?

という喩えがまたかなり

難しいのですが、

あえて喩えてみましょう。

 

例えば、

まだヨチヨチ歩きの1歳の子に、

100kgのバーベルを持ち上げなさい、

という方が、

100倍も楽なのです。

 

なぜなら少なくとも、

その1歳の子には

持ち上げるべきバーベルが

見えているからです。

 

例えばさらに難易度を上げて、

1歳の子に

バーベルというものをまったく見せずに、

バーペルの説明をして、

100kgという重さの説明をして、

さらに、

そこにバーベルが存在しないにも関わらず、

さぁ今、100kgのバーベルを持ち上げなさい、

と今ここで

強要したとします。

 

その状態でそこに存在しない

バーベルを持ち上げることよりも、

次元を上がるということは

さらに何倍も難しいことでしょう。

 

なぜなら、

今の次元でない一つ上の次元については

まったく何もわからないからです。

 

その存在があることすら

わかりません。

 

無、

と同じです。

 

無を理解したり、

無を実践しようと思っても、

それは無理な話です。

 

しかし確かに「次のワンランク上の次元」は

そこに存在し、

そこを登ることができて初めて、

次元を上がれたことを

私達は認識します。

 

そしてこれまでの自分が

一つ下の次元にいたことを

知るのです。

 

上の次元に行けば、

下の次元は見えるようになります。

 

しかし、

下から上は

無、と同じ。

 

まったくわかりません。

 

まったくわからないので、

努力のしようもありません。

 

逆に言えば、

次元を高めようと努力すると、

ただの「膨張」が始まってしまいます。

 

「次元を高めるために頑張るのだ」

とやれば、

それらはすべて自己満足となり、

次元はむしろ下がっていくのです。

 

しかし私達人間は

誰もが皆、

自らの次元を高めることを

本能的に望んでいます。

それが、

進化だからです。

 

次元を高めようとすればするほど

次元が高まらないのであれば、

じゃあ一体、私達はどうすればよいのか?

 

次元を高める最善最速の方法は

自らの真本音で生きることです。

 

真本音度合いを高める

ことです。

 

私が普段、

次元の話を一切せずに、

真本音の話ばかりをしている理由は

そこにあります。

 

じゃあこのブログでも

次元の話は必要ないではないか、

ということになりますが、

実は、そうもいかないのです。

 

「次元」という存在と意味を

顕在意識レベルで知ることをしなければ、

私達が今望む進化スピードは

出せないということが

わかったからです。

 

一つの次元を上がるのは

本当に大変です。

 

一つ一つの次元のギャップは

それこそ宇宙と同じくらいに無限に

あるのかも知れません。

 

しかしこの次元という

一種の「仕組み」を

私達は知識として知らねばなりません。

 

そのためにも、

この3次元世界の表現で

高い次元のことを表現しなければ

なりません。

 

恐らく次回から私は

あらゆる角度から、

「次元」について語ることになると思います。

 

しかも、

あまりにも当たり前の表現を使って、

まるで次元を高めることが

普通の成長であるかの言い回しで

語ることになると思います。

そうしないと、

顕在意識レベルでの理解が

できないからです。

 

ですが、

どのような私の説明をご覧いただいても、

ぜひ、次のことは

覚えておいていただきたいのです。

 

今、自分がいる場所よりも高い次元のことを

本当の意味で私達が理解することは

不可能である、と。

 

そして、

たった一つの次元を上がること自体も

まるで別宇宙に行くかのような

難易度の高いことである、と。

 

それをおわかりいただいた上で、

短絡的表現としての

次元のお話を、

あくまでも知識として

インプットしてください。

 

つづく

 

今の世の中の多くの成長には終わりがある

真本音で生きる、とは

「進化」の速度を最大にする

ということになりますが、

では、「進化」とはどういうことでしょうか。

 

以前に、「成長」には

2種類あるというお話をしました。

 

一つは、

単なる「膨張」。

もう一つが、

「進化」です。

 

まず、「膨張」とは。・・・

 

これは、規模や能力などが

ただ高まっていくだけの状態です。

 

現時点でのこの世の中では、

「成長」と言われるものの多くが

「膨張しているだけ」です。

 

「膨張」には必ず

終わりがきます。

 

「膨張し切る」ことで

それは破裂するからです。

 

例えば、昔よく言われた

企業の30年説など、

企業が終わりを迎えるのは、

それは「膨張」の結果です。

 

長期的にせよ、短期的にせよ、

必ず終わりが来るのが

「膨張」の特徴です。

 

それに対して

「進化」には終わりがありません。

 

もちろん、

「形」は変わっていく可能性は

あります。

 

「形」とは、

この世における「現象」です。

 

「現象」は変われども、

「実在」は受け継がれます。

 

「形」は変われども、

「命」は受け継がれるのです。

 

そして「進化」とは

シンプルに言えば、

「次元を高めること」

です。

 

少しずつでも

次元が高まり続けているのであれば、

それは「進化」です。

 

それに対して、

何がどれだけ変化しても

「次元が変わらない」のであれば、

それは単なる「膨張」です。

 

では、

「次元」とは何でしょうか?

 

「あの人、次元が変わったね」

とか

「この組織は明らかに

以前とは違う次元になった」

とか、

本当に時々ですが、

そのような表現を聴くことがあります。

 

普段、何気なく

さりげなく、

私達は「次元」という言葉を使いますが、

そもそもそれは

何でしょうか?

 

この説明は実は、

かなり難易度が高いのですが、

ちょっとそれに挑戦してみようかなと

思っています。

 

なぜなら

私のさせていただいている

人や組織のサポートは、

「次元を高める」ことだからです。

 

単なる「膨張」のためのサポートは

一切行なっていません。

絶対に、

したくありません。

 

「次元が高まる」ことで、

自然に成果が高まる、という状態創りが

私のミッションです。

 

ですので本当は、

私のサポートの本質を表現するためには

「次元」のお話を抜きにすることは

できないのです。

 

ちょっとドキドキしますが、

「次元」について、

ゆっくりじっくりと

語っていくことにします。

 

今、

平井さん、木村さん、弓江さんのお話も

止まってしまっていますが、

どうしても、「次元」という概念を

取り入れなければ、

先に進めないのです。

 

「先に進む」のが

2018年のテーマです。

 

明日から挑戦してみます。

 

つづく

 

一つになるからこそ、生まれる展開がある

木村さんは、

西畑さんのエンティティを

簡単に浄化できました。

(→前回記事)

 

それにより木村さんの真本音度合いは

さらにアップし、場の次元も高まったのを

私は感じ取りました。

 

であれば、この場を

さらに活用しよう、と思いました。

 

ただし、

私はもう、二人には何も具体的な問いは

投げません。

その必要はないからです。

 

「西畑さんのエンティティの件が完了したところで、

いかがですか、また何か喋りたくなっていることは

ありませんか?」

 

またしても、

弓江さんから「喋りたい空気感」が

伝わって来ました。

 

「弓江さん、まだ喋りたいことが

ありそうですね。」

 

弓江さんは笑いました。

 

「まだあります?

ちょっと待ってください。」

・・・と、心の中を探っています。

 

「喋りたいこと、というよりも、

たけうちさんにお訊きしたいことがあります。」

 

「何です?」

 

「新規事業プロジェクトチームは、

このまま行けば、成功すると思われますか?」

 

その瞬間、私に直観がありました。

私はそれをそのまま口に出しました。

 

「成功しないですね。」

 

その答えを受けて弓江さんは

言われました。

 

「なぜかすごく納得します。」

 

「弓江さん自身も、まずい、と

思ってるんでしょ?」

 

「はい。どうやら思っているようです。」

 

そこで、木村さんも入って来ました。

 

「実は私も、何となくそう思っていた、

ということに今、気がつきました。」

 

「恐らく、3人ともが本当はそう感じていて、

そのために、今日のこの場があるのでは

ありませんか?

今、自覚しましたけど。」

と私が言うと、

二人とも、大きく頷きました。

 

どうやら、ここまでが準備段階だった

ようです。

 

ここからが本当の本題だったようです。

 

しかし、このような展開になることは

二人はおろか、私も想定していたわけでは

ありません。

 

しかし、このような展開は

よくあることです。

 

お互いがしっかりと向き合い、

真本音度合いを高め合うことによって初めて

「ここにいる」本当の意味がわかるのです。

 

「どうやらここからの話こそが、

今日の目的のようですね。」

 

二人はまた大きく

頷きました。

 

私達はこの時、

完全に「一つ」になっていました。

 

コーチングやチームコーチングの場において

よく私が感じることなのですが、

目の前の二人は、

私そのものでした。

 

姿と個性と人生経験と能力の違う

私そのものでした。

 

3人の私がこれから

対話をするのです。

 

つづく

 

なぜ苦しい? その答えは、進まない、から

「進む人」と「進まない人」。

 

今、私達人間の傾向は、

この二つにクッキリと分かれています。

 

どれだけ意識の次元が高くても、

進まなくなってしまった人がいます。

 

逆に、どれだけ意識の次元が低く未熟でも

前に進もうとする人もいます。

 

今の自分がどのレベルにいるか?

ではなく、

進むか? 進まないか?

それこそが、とてつもなく重要であると

私は最近、強く実感しています。

 

人は、進む生き物です。

 

「進む」ということを一つの形として

現したものが、人であるとも言えます。

 

逆に言えば、

進まなくなった人は、もう人ではない、

人としての本質を捨ててしまっている、

と言っても、本当は言い過ぎではありません。

 

それを最もよく理解しているのが

私達の「本能」です。

 

私達の「本能」は、進むために存在しています。

ところが、

進むことを放棄してしまうことで、

私達は、本能的に、自分自身のことを

嫌います。

 

自分のことを嫌うことで

大量発生するのが

エンティティです。

 

「進む」と言ってもそれは

苦しいことではありません。

 

私達人間は、

川の流れに身を委ねているような

存在です。

 

流れに身を委ねれば、

自然に進んで行くのです。

 

むしろ、進むのを放棄するということは、

川の流れに逆らいながら、

その場に必死に留まろうとする行為です。

その方が間違いなく不自然ですし、

苦しいのです。

 

しかし、にも関わらず

止まってしまう人がいます。

 

本当は、進むことこそが気持ちが良いのに、

今の自分に執着しすぎてしまっているのです。

 

流れに逆らうことによって

大量発生するのが

エンティティです。

 

エンティティを大量発生させてしまった人は

そのエンティティが気持ち悪く、

エンティティを消そうとします。

 

自らのエンティティと戦うのです。

 

しかしエンティティとは、

消そうとしたり、戦おうとすることで

逆に反発するかのように増大します。

 

その負の循環から

抜け出せなくなります。

 

西畑さんはその状態にあり、

その西畑さんのエンティティを

木村さんは受け取ってしまっていました。

 

エンティティから解放されるための手段は

ただ一つ。

そのエンティティを、愛することです。

 

それにより、

エンティティは浄化されます。

 

以前にこのブログでも書かせていただきましたが、

「愛」とは行為ではありません。

 

「愛」とは、エネルギーそのものです。

 

分離しているものが、

一つになろうとするときに自然発生する

エネルギーです。

 

そのエネルギーは誰もが

持ち合わせています。

 

しかしそのエネルギーを実際に

発揮できるかどうかは、

その人が「進む」かどうか?によります。

 

進むのを放棄している人からは

愛というエネルギーは発せられません。

 

進む人は、それだけで

愛のエネルギーは出ます。

そして、

次元を高めれば高めるほど、

そのパワーは2次曲線的に増大します。

 

私は木村さんに、

「木村さん、

その西畑さんのエンティティを

愛せますか?」

と問いました。

(→前々回記事)

 

恐らく、二人コーチングの開始直後の木村さんなら

嫌がっていたでしょう。

 

しかし、弓江さんとの二人コーチングの時間を

過ごすことにより、

木村さんの真本音度合いは一気に

高まっていました。

 

ですから木村さんは何の躊躇もなく

言われました。

「愛せますよ」と。

 

であれば、あとは簡単です。

 

「木村さん、

木村さんの愛は、どこから出やすいと

思いますか?」

 

「・・・そうですね。

右手かな?」

 

「であれば、右手を背中か肩か、

最も苦しい部分に当てることはできますか?」

 

木村さんは左肩の辺りに右手を

当てました。

 

「ここだと思います。」

 

「では、右手から

愛のエネルギーをエンティティに

注いであげてください。」

 

「はい。」

 

ほんの20秒くらいでしょうか、

ふっと、木村さんの全身が軽くなった感覚が

私に伝わって来ました。

と同時に、

「もう終わった気がします」

と木村さん。

 

これでもう、エンティティは

浄化されました。

 

「木村さん、

気分はいかがですか?」

 

「なんか、

すごく全身が軽くなりました。

自由になれた感じがします。」

 

これにより、

木村さんの真本音度合いは

さらにアップしました。

 

つづく

 

次元を高めなければ、見出せないものがある

皆さんは、「次元が上がる」という体験を

されたことがあるでしょうか?

 

企業現場でも

「なんか、今回の会議、いつもと次元が

違ったよな」

とか

「この事業部は絶対次元が高いよな」

とか、

本当に時折ですが、社員さん達が自然に

「次元」という言葉を使っているのを

聴くことがあります。

 

チームコーチングをやっていますと、

実は、毎度のように私は次元の高まる瞬間を

体験しています。

 

あまりにも急激な高まりの場合は、

私の体全体がフワッと無重力状態のように

浮き上がる感じさえします。

 

実際にある時の研修では、

私は講義中に一瞬倒れそうになりました。

それくらいに、

一気にそこにいる皆さんの次元が

上がったのです。

 

次元が上がると、

心が開放されるのと同時に、

そこにいる他の皆さんとの繋がり感が

一気に深まります。

 

わかりやすい体験で言えば、

コンサートやライブで

演奏者(ミュージシャン)とお客さんとが

一つになることがあります。

演奏者同士が完全に一つに繋がってしまうことも

あるそうです。

 

それに近いです。

 

が、そのような特殊な空間や、何かに熱狂しないと

訪れないもの、でもありません。

 

単純に言えば、

真本音度合いの高い人と向き合っていると

自然に次元は上がって行きます。

 

次元が上がれば、

発想が変わります。

 

それにより、これまでずっと答えの出なかった難問の

答えが突然見出せたりします。

 

例えば、

AかBか?で悩んでいたことがあったとしても、

次元が高まると、

「そんなのはどちらでもいいじゃん」

という気持ちになり、

AかBか?から解放され、

その結果、これまででは及びもつかなかった答えに

行き着きます。

 

迷いが迷いではなくなります。

葛藤がなくなります。

 

真本音度合いの高まりは、

自然に次元を高め、

それにより、これまでとは全く別次元の

発想と行動を生み出します。

 

それを組織やチームで起こしていくのが

チームコーチングの本質です。

 

ちなみに、

次元にはいくつかの階層があります。

その具体的な解説も、いつかこのブログで

書かせていただくつもりです。

 

さて。

 

木村さんと弓江さんの二人コーチング。

 

弓江さんが真本音の想いを

静かに語ったことで、

場の次元が一気に高まりました。

(→前回記事)

 

ここからがチームコーチングの

本番です。

 

弓江さんが言われた想いについて、

私はあえて木村さんにその返事を

促しませんでした。

 

あれだけの想いを弓江さんは語ったのですから、

それについてしっかりと返事をすることが

礼儀であり、かつ、誠実さであると

「一般的には」

思いますが、

次元の高まった状態では、それよりも

大切なことがあるのです。

 

弓江さんの言葉により、

明らかに木村さんの心の扉が開きました。

それを感じ取った私は、

すかさず、木村さんに問うたのです。

 

「木村さん、

新規事業プロジェクトチームの真本音

は何だと思いますか?」

 

「チームの真本音、ですか?

それは、チームの方針ということですか?」

 

「いえ、すでに決まったいる方針のことを

今は言っているのではありません。

一人一人の個人と同じように、

チームや組織そのものにも、真本音はあります。

正確に言えば、

個人の真本音は最初からありますが、

チームの真本音は、最初はありません。

しかしそのチームを構成する人達が

自然発生的に生み出すことができるのです。

どうでしょうか?

もう新規事業プロジェクトチームには

真本音が生み出されたのではありませんか?」

 

すると木村さんは

直観的に答えました。

この直観が、ほしかったのです。

 

「いえ、もうすぐ生み出せると思いますが、

まだその直前にいます。

まだ、このチームに真本音はできあがっていません。」

 

「でも、それが何か?はわかるのでは?

チームの真本音を言語化すると、どうなりますか?」

 

木村さんは少し目をつぶりました。

そしておもむろに開け、

 

『全員がチームの代表として

お客様と向き合う』

です。

 

と答えました。

 

その瞬間、木村さんは私をまっすぐに見つめました。

その彼の目の輝きを見て、

危うく私は涙をこぼしそうになりました。

 

つづく

 

心を開き合うだけでは足りません

木村さんと弓江さんの二人コーチング。

(→前回記事)

 

二人とも短時間でオープンマインドと

なりました。

場の空気があたたかくなってきました。

 

ここで私は一気に場の次元を上げることを

しました。

普通では、なかなか投げない質問を

あえて弓江さんに投げました。

弓江さんの真本音の高まりを感じ取った

からです。

 

「弓江さんの人生の目的は何ですか?」

 

虚を衝かれた弓江さんは

一瞬、フリーズしました。

 

しかしさすが弓江さんです。

これまでの私のやりとりの中で、

私の無茶振りに慣れてきていたようです。

こういった時は何も考えず

ただ口を動かせばいい、というコツを

すでに掴んでいました。

 

彼女はとっさに答えたのです。

 

「リーダーのサポートです。」

 

答えながらも、弓江さん自身が

その答えに驚いていたようでした。

 

「どんな意味かわかります?」

 

と私が問うと、

 

「私はずっと探してるんです。

自分が全力でサポートしようとするリーダーを。

それは仕事の上、だけでもない気がします。

例えば私の人生のパートナーとなる人とか。

私は、自分がサポートしたい人を見つけ、

その人を全力でサポートしたいのだと思います。」

 

考えて言葉にしているわけではありません。

言葉が溢れ出ている感じです。

自分で答えながら、自分で驚いている、

という状態です。

 

実はこれは日常茶飯事です。

特別なことではありません。

自分自身が抑えていた想いや願いは、

ほんのちょっとしたきっかけでフタを開け、

一気に溢れ出ることがあるのです。

 

ただしそれができるのは、

真本音度合いが高まっている時に

限ります。

 

「弓江さん、

目の前にいる木村リーダーは、

弓江さんが全力でサポートしたいリーダーですか?」

 

私は単刀直入に訊きました。

 

「はい、そうです。」

 

と答えながら、

弓江さんは目に涙を浮かべました。

 

「でも、今の私には、それをするだけの力が

ありません。」

 

木村さんは茫然とその様子を

見ていました。

 

「木村さん、

実はこれが、弓江さんの真本音です。

弓江さんは真本音で木村さんをサポートしたいと

思ってるんですよ。」

 

「は、はぁ・・・。」

 

「でもね、弓江さん。

木村さんに言いたいことがあるのでしょ?

せっかくなので、全部言っちゃいましょうよ。」

 

弓江さんは、肚を決めたように

喋り出しました。

 

「今の木村リーダーは、全然木村リーダーらしく

ないんです。

私は、木村リーダーがロックバンドをしているのを

ライブで見たことがあります。

あぁこれが、この人の本当の姿なんだと感動しました。

でもそれが全く仕事では出ていません。

特に、新規事業プロジェクトが始まってからは。

いい子ちゃんリーダーになってしまっている感じが

するんです。

でも、私は木村リーダーを尊敬しています。

木村リーダーがあのロックバンドのような姿を見せれば、

みんなついてくると思うんです。

私は、そんな木村リーダーになってほしい。

そのために私ができることがあるなら、

何でもしたいと思ってるんです。」

 

涙を流しながら、

しかし静かに彼女は語りました。

 

その瞬間、

私は、その場の次元が一気に高まったのを

感じました。

 

これは私独自の感覚なのかも知れませんが、

次元が一気に高まると、

私はその場全体がまるで霧がかかったように

真っ白に見えるのです。

と同時に、何かが開放された感覚がします。

 

弓江さんの顔も、木村さんの顔も

何か憑き物が落ちたような自然さが

漂いました。

 

さぁ、実はここまでが準備段階です。

 

私はこの状態にしたいのです。

 

次元が高まることで、

私だけでなく、その場にいる全員が

真本音コミュニケーションを

自然にできる状態です。

 

ここからが

チームコーチングの本当の意味での

スタートなのです。

 

つづく

 

自信がないから自信をつける、という人生はもうやめよう

「自信がある」

という心の裏側には必ず、

「自信がない」

という心が存在しています。

 

二つの相反する心は

常に共存しています。

 

それは、物理学の表現を使えば、

作用・反作用の法則

と同じです。

 

自信満々な人ほど、

何か大きな挫折や失敗があることで、

一気に自己不信に陥ってしまいます。

・・・そんな場面を、本当に数多く拝見してきました。

 

それを、愚かだと言っているのではありません。

それが、私達人間です。

 

心の中にある、その作用反作用を、

あるがままに見つめることのできる人は

私は、本当に素晴らしいなぁ、と思います。

 

自信のある自分。

自信のない自分。

両方をそのまま見つめることのできる人は、

「自信がある・ない」という次元を

超えることができます。

 

自信があるか、ないか?ではなく、

その奥から、もう一つ上の次元の自分が

顔を覗かせます。

 

以前の記事でも書かせていただきましたが、

高い次元の自分が現れることを

『脱皮』

と私は呼んでいます。

 

人は『脱皮』することで、

「世界」が違って見えるようになります。

 

これまで悩んでいたことが

何でもないような些細なことに映ったり、

逆に、

これまでまったく気にもせず悩みもせずにいたことに対して

本気で悩み始めたり。

 

ある意味、

人生が変わります。

 

そして、一つ、次元を上がれば、

これまで自分のいた次元に対しては、

「もうあそこには戻りたくないなぁ」

とほとんどの人が思います。

 

これまでの次元は

とても狭く、苦しく、重く、暗く、そして不安定に

感じられるからです。

 

「自信がある・ない」という表現を使えば、

次元が高まることで、自信があっても、なくても

どっちでもよくなります。

 

自信がないからできない、

ということがなくなります。

 

自信があってもなくても、

ただ、自分が「やろう」と思うことをやるだけ

となります。

 

それをあえて一言で表せば、

『確信』

ということになります。

 

自信があるからやるのではない。

確信があるからやるのだ。

・・・という状態です。

 

当然、

確信があっても自信がない、

ということはあり得ます。

でも、

どれだけ自信がなくても、確信さえあれば

やれる状態となります。

 

自信のあるなしは、反応本音レベルのもの、

確信のあるなしは、真本音レベルのもの

だからです。

 

木村さんが

「プロのコーチになりたい」

という発想をしたのは、

「自信がついたから」です。

つまりそれは、反応本音レベルの想いでした。

 

しかし、同じ木村さんが

「本当は、私はプロのコーチになりたいわけではなかった。

それよりも、今与えられた新規事業プロジェクトに

全力で臨みたい」

と思い直したのは、「確信」からでした。

つまりそれば、真本音レベルの想いでした。

 

「自信」のある方向に行くのではなく、

「確信」のある方向に進むことにより、

人は次元を高めることができます。

 

次元を高める人生。

これこそが、私達すべての人間が

本能的に望んでいることです。

 

さて、今ご紹介しているストーリーは

木村さんについてです。

木村さんの躍進についてです。

 

木村さんの躍進のきっかけの一つ目は、

「自らを枠の中に入れた」

ということです。

(→前回記事)

 

つまりは、

「新規事業プロジェクトリーダー」

という枠(役割)に、自らドップリと入り込んだことで

彼の望んでいたコーチング力が一気に

花開きました。

 

そして、その次にご紹介したいのは、

木村さん躍進のきっかけとなった二つ目の

原理です。

それを一言で表せば、

 

「どっちでもいいじゃん」

 

となります。

 

後にこれは、彼の口癖となります。

この口癖が、彼の次元を一気に高めました。

 

それにより彼は、

自信ではなく確信に基づいて動く彼、に

変貌していったのです。

 

つづく