試行錯誤のない「順調」はない

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「物事が順調に進む」

とは、私は

「順調に試行錯誤ができている状態」

であると考えています。

 

試行錯誤には、

・意味のある試行錯誤と

・無意味な試行錯誤

があります。

 

無意味な試行錯誤とは、ほとんどの場合

その人が自己満足で繰り返している

試行錯誤です。

それを繰り返したところで、

何の進化も発展もありません。

 

進化発展があったと、

本人が自己満足するだけです。

 

逆に言えば、

物事の進化と発展のためには、必ず

意味のある試行錯誤が

存在しています。

 

よく、

「真本音で進めば物事がスムーズに進む」

と、私は書かせていただいていますが、

その真の意味は、

「意味のある試行錯誤を続けることができる」

ということです。

 

つまり、結果だけでなく

そこに至るまでの過程(プロセス)も

私達の真本音は大事にしているということです。

 

そういった意味で、

木村さんと弓江さんの新規事業プロジェクトは

意味のある試行錯誤を続けた

と言えます。

 

それを私は確信したのです。

ですから、

 

「新規事業プロジェクトは

ここまで順調だったということです。

実は、何の問題もなかったのです。

そして、ここまで順調だったからこそ、

この場があるのです。」

 

・・・と申しました。

(→前回記事)

 

特に木村さんは、失敗もありましたが、

順調にここまで進んできたということです。

その失敗こそが、必要な試行錯誤だった

ということです。

 

まぁ、そういう「失敗」は

「失敗」とは言いませんが。

 

そして・・・。

 

新規事業プロジェクトは順調にきたからこそ、

壁にぶち当たったのです。

 

順調に来なければ決して遭遇しない

壁まで来たのです。

 

その壁を、一言で表現すれば、

 

『脱皮の壁』

 

となります。

 

人も組織も、

比例直線的には成長(進化)しません。

 

人や組織の成長(進化)とは、

階段状に進みます。

つまり、

緩やかな勾配で進み、

ある時に、階段をステップアップするための

段差にぶち当たります。

 

段差にぶち当たったら、

それを乗り越えなければなりません。

しかし、

それを乗り越えることができれば、

1ランク、ステージがアップします。

 

これまでの延長線上にはない、

新たな次元と視界と能力が

開けます。

 

この段差にたどり着くためには、

しっかりと意味のある試行錯誤を

繰り返さなければなりません。

 

これをちゃんとして来たので、

新規事業プロジェクトは今、

「段差」の下にいるのです。

 

そして、これから「段差」を乗り越えるのですが、

「段差」とは非常に怖いものです。

怖いが故に、人も組織も

この時点では、非常に不安定になるのです。

 

今、新規事業プロジェクトチームは

その不安定さが出始めている状態なのです。

 

以上のことを、

私は木村さんと弓江さんに

ご説明しました。

 

木村さんが言われました。

 

「では、その不安定さを

なくすための方策が必要なのですね?」

 

「いえ、逆なんです。

こういう時は、もっともっと不安定さを

自らに与えた方が良いのです。」

 

つづく

 

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