本当に時たま

であるが、

 

私の中心に

ロウソクが

現れる。

 

暗闇の中の

一本のロウソク。

 

一筋の

小さな炎が

 

灯火のように

揺らめいている。

 

私はそれを

じっと眺める。

 

眺めるほどに

心が鎮まって

いく。

 

こういう時こそ

何も意図しない。

 

ただ

じっと眺める。

 

すると、

 

その小さな炎と

私が

自然に一体化する。

 

私の意識は

炎の中に入る。

 

中は

明るい世界だ。

 

しかし私は

あえて

何も観ないようにする。

 

ただ、

感じるだけにする。

 

それをしていると

その時々で

予感めいた発想が

浮かび上がる。

 

いや、

これは発想

ではないな。

 

何だろうか。

 

あぁそうだな。

そうなるんだよな。

 

思い出している

ような。

おさらいを

しているような。

 

今回は、

小さな炎の中で

私は

たくさんの仲間たちの

存在を感じた。

 

まだ

出会っていない

仲間たち。

 

これから出会う

仲間たち。

 

あぁこんなにも

大勢の人たちと

ここからさらに

出会っていくのだな、

と。

 

我ながら

素敵な人生だな

と思えた。

 

ただ、

 

いつものことだが、

こういった

予感めいたことを

感じても、

 

私は一切

期待をしない。

 

空想も妄想も

しない。

 

こうなるといいな、

想いを巡らせること

すらしない。

 

ただ、

 

あぁそうか、

そうなるんだな、

思えたその事実だけに

感謝する。

 

あとは

いつものように

生きる。

 

一日一日を

大切にし、

 

その日にしか

できないことを

 

ちゃんと

やり切る。

 

一つ一つ

丁寧に。

 

一つ一つ

魂を込めて。

 

つづく