仕事の合間に

目を閉じますと、

時々私は

大自然の風景を

観ることがあります。

 

それはまるで

目の前に本当に

展開しているかのように、

 

というよりも、

実際の現実よりも

さらにリアルに

存在感いっぱいに、

 

目を瞑った私の眼前に

現れます。

 

すると、

とてつもなく

心が洗われます。

 

今日、私が観たのは

広大な海。

 

海を観続けていたら、

海から島が

隆起してきました。

 

その島はどんどん

拡大し、

成長し、

ついには大陸に

なりました。

 

するとその大陸に

緑が芽生え、

それは大陸全体に

広がりました。

 

そこで様々な

生命が生まれます。

 

海にも

数え切れないくらいの

生命。

 

そして、

空にも鳥が

飛び交い、

 

大自然は

生命に満ち溢れます。

 

そんな光景を

目の当たりにしながら、

私はその「大自然」の

祈りの声を

聴いた気がしました。

 

その祈りとは、

言葉にすれば、

 

『すべてのものが

未完成で

あり続けますように』

 

でした。

 

・・・・・・

 

大自然は

未完成です。

 

もちろん

私達人間も

未完成です。

 

どれだけ成長しても

どれだけ進化しても

未完成のままです。

 

そこにこそ

価値も意義も

あります。

 

完成は

ありません。

 

人間として

完成する、

ということは

あり得ないのです。

 

それなのに、

多くの人が

自分の未完成ぶりを

嘆きます。

 

嘆くだけでなく、

未完成な自分を

責め続ける人も

います。

 

未完成だからこそ

素晴らしいのに。

 

未完成なのが

人間であり

大自然であるのに。

 

そこを否定する

というのは、

宇宙のすべてを

否定するのに

等しい

傲慢さです。

 

・・・・・・

 

未完成を楽しむ、

というのが

人生を楽しむという

ことの本質でしょう。

 

未完成だからこそ

私達は

進むことができます。

 

昨日とは

違う自分。

 

昨日よりも

成長した自分。

 

を、永遠に

楽しむことができます。

 

それをもし

「疲れる」と感じるならば、

その人は、実際には

成長できていない

からこそ、

疲れるのです。

 

成長・進化とは

パワーです。

 

無尽蔵の

エネルギーの

源です。

 

今のレベルが

どうか?

 

よりも、

 

今の成長度合いが

どうか?

 

によって、

その人の放つ

魅力もパワーも

変わってきます。

 

本当に

魅力ある人とは

成長・進化し続ける

人のことです。

 

完成された人

のことでは

ありません。

 

もちろん、

完成など

あり得ないのですが。

 

・・・・・・

 

未完成であることを

見くびっては

いけません。

 

未完成であることは

私達の誇り

です。

 

人間の尊厳

です。

 

未完成は

完成を超える

存在です。

 

つづく