立ち上がれたな

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たくさんの

小さな花々の咲く

野原に、

身を

横たえている。

 

仰向けになり、

ただ真っ青な

空を見つめている。

 

凝視するように。

 

挑むように。

 

すると、

大地を感じたまま

意識は

空の青に

吸い込まれていく。

 

空と

一つになる。

 

空から

大地を観る。

 

そこに

私がいる。

 

横たわった

私の体がある。

 

彼は

立ち上がれるのか?

少し心配になる。

 

彼が好きで

やっていることだ、

少しあきれる。

 

彼の好きに

させてやろう、

少しあきらめる。

 

大地は

空に包まれて

いる。

 

が、

大地は

自分は大地であると

主張してやまない。

 

それでいい。

 

分離しなければ

できないことが

ある。

 

そのために

ここにいるの

だから。

 

横たわっていた

彼が

突如として

立ち上がる。

 

おいおい、

勝手に

立ち上がるなよ。

俺はまだ

ここにいるのだぞ。

 

しゃーねーなぁ、

急いで戻ることにする。

 

立ち上がった

視点。

 

足元に

花々が見える。

 

大地にちゃんと

足はついている。

 

これでいい。

 

私は、

今の私は

この大地と共に

進むのだ。

 

つづく

 

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