嘆くしかないよ

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水が
地中に染み込む
ように、

その人の
嘆きが
私に染み込んで
きた。

これは
辛い。

言葉で
表現すれば、

嘆き

としか
言いようがない。

悲しみも
怒りも
後悔も
寂しさも

そして
慈愛の心
さえも

そこには
混在している。

大きな
溜め息と共に、

ドーンと
体が
重くなる。

立って
いられなく
なる。

思わず
うずくまりたく
なる。

声をあげて
泣きたくなる。

・・・・・・

なんで
こうなって
しまったのだろう?


何度呟いても、

答えはない。

いや、
明確な答えは
あるが、
それは表面的な
ことだ。

人と人との
関係だ。

相手のいる
ことだ。

相手との
ちょっとしたやりとり
の蓄積、

齟齬の蓄積が、

このような
憎しみのような
気持ちまで
延々と
噴き出させる。

今のこの世の
典型と言えば
言えるのだが。

こんな時
いつも
思うのだ。

やはり
人と人は
向き合わねば
ならない。

どんなに
素晴らしい個性
でも、
向き合わねば
何も始まらない。

どんなに
強い志があっても、
向き合わねば
道は途切れる。

人は
向き合うために
存在しているのでは
ないか。

向き合うために
わざわざ
別個の存在として
この身体が
あるのではないか。

向き合わない、
というのは
人であることを
放棄している、という
ことではないか。

そこまで
思ってしまうよ。

こんな時は。

・・・・・・

人を育てるのは
難しい。

もちろんだ。

どれだけ
心を込めて
育てても、

裏切られて
しまう。

相手のある
ことだ。

しょうがない
とは
言いたくないが、

しょうがない。

これが
人間だ。

今の
この世の中の
人間の一つの
姿だ。

今はしっかり
嘆こう。

祈るように
嘆こう。

嘆ききる
まで。

それが
完了してから
だ。

次のことを
考えるのは。

つづく

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