自己中心

もっともっと自分のために

 

自分のために。

 

まずは徹底的に

探求・探究して

みよう。

 

徹底的に。

 

安心すればいい。

 

私達は皆、

深いところで

つながっている。

 

高い次元では

「一つ」

だ。

 

中途半端に

遠慮した

自分のために

は、

 

中途半端に

掘り下げられ、

「一つ」

の部分とは

つながらない。

 

それは単なる

わがまま

になったり、

自己満足

になったり

する可能性があるだろう。

 

だからいっそのこと、

中途半端は

やめて、

 

徹底的に

自分のために

集中する。

 

自分の

願い

に集中する。

 

これをぜひ

やってみて

ほしい。

 

自己中心。

 

本当に

自己が中心に

なれたら、

 

間違いなく

その影響は

周りを

幸せにするよ。

 

世の中全員の

人達が

真の自己中心に

なれるといいな、

私は思ってる。

 

自分のために。

 

徹底的に

探求・探究する者

だけが、

 

自分は何者か?

 

たどり着けるんだ。

 

つづく

 

自分の感情を抑えないことで道が開いた

「たけうちさん、私もう100%自己中心かも

知れません。」

 

中原さんはそう言われました。

(→前回記事)

 

私が少しばかり驚いたのは、

彼女のその安定した雰囲気でした。

少なくとも私が出会ってからは

初めて感じる空気感です。

 

これまでの中原さんは、社長からも社員さんからも

信頼は厚かったのですが、

どことなくいつも自信なさげで、

しかし常に前向きではあるのですが、

その前向きさは、ちょっと力の入ったものでした。

 

少し無理をして「前向さ」を創り出しているという

感じでした。

 

しかし今はどうでしょう。

 

前向きとか自信がないとか、

そういった次元を超えて、ただただ

安定した中原さんがそこにいました。

 

何の力みもない。

しかし、とても毅然としている。

 

「どうしたのですか?」

と思わず私は訊き返していました。

 

「実は・・・」

と中原さんが語るところによると

次のような出来事があったそうです。

 

詳細はここでは書きませんが、

ある社員さんがお客様のもとで、ある一つの問題を

起こしてしまったそうです。

しかしその社員さんは、自己防衛のために

嘘をついてその場を切り抜けようとしてしまったそうです。

 

それに対して中原さんは

堪忍袋の緒が切れてしまいました。

 

「これまではそんなことはありませんでした。

社員がどんな問題を起こしても、自分を抑えて

冷静にその社員に対応してきました。」

しかしそれは、中原さんにとっては非常に

ストレスを生じさせる関わり方でした。

 

ここ何週間か、中原さんは「自己中心でいよう」と

し続けてきました。

恐らくその影響でなのでしょう。

 

「私はその社員を呼んで、1時間もお話をしました。

私は自分の感情を抑えることができずに、

自分の思っていることをそのまま社員にぶつけました。」

 

これまでの彼女には考えられない行動です。

 

すると驚いたことに、その社員さんは

涙を流しながら謝ったそうです。

実はその人は、これまでも何度か、嘘に近い報告をしながら

自己防衛をしてしまう癖があったそうで、

それが治らずに困っていたのだそうです。

 

「表面上はいつも反省するのですが、

それはどう見ても、表面上でしかないな、と

いつも思っていました。

なので、彼の癖はなかなか治らなかったのですが、

今回ばかりは、彼も本当に反省したようです。

次の日から、目の色が変わっているのがわかります。」

 

中原さんはそこで気づかれたそうです。

これまで自分が遠慮したり、変な気の遣い方をしていたからこそ

社員が伸びてこなかったのだ、と。

 

「そこからは私も反省しました。

私は、自己中心になるということは、単にわがままになる

ということだと思い込んでいました。

しかしそれは違うのですね。

自己中心になるからこそ、本当の愛情が出るのだと

知りました。

私は、これから自分の在り方を変えようと思います。

本気で。

なので、今はもう100%自己中心でいようとしています。」

 

そして・・・、

そこからの中原さんは凄かったです。

まるで別人になったかのように、

社員さん達と向き合うようになりました。

 

そしてその中で、彼女の生まれ持った強みが一気に発芽し、

ニョキニョキを芽を伸ばし始めたのです。

 

つづく

自己中心だと上手くいくの?

ある中小企業の経営幹部の中原さん(女性)。

彼女の生まれ持った強みを掘り起こすために、

私は中原さんに「自己中心に振る舞うこと」を

ご提案しました。

 

いつも周りのことを思いやり、

自分の意見よりも、周りの人達の気持ちを尊重しながら

会社を切りもりしてきた中原さん。

そんな彼女にとって「自己中心になる」ことは

非常に不慣れなことであり、難易度の高いことでした。

・・・はずだったのです。

(→前回記事を参照ください)

 

ところが、2週間後にお会いした中原さんは開口一番

「たけうちさん、案外、いい感じでした。」

とニッコリ。

 

話を聴くと、彼女は次のように報告してくださいました。

 

最初から完全に自己中心になることは難しかったので、

まずは自分の意見を、ほんの少しだけ

自分の伝えたいように伝えてみたそうです。

 

すると、社長も社員もみんなが、何の抵抗もなく

聴いてくれたそうです。

 

次に、これまでは相手の顔色を伺いながら、

自分の対応の仕方を変えていたのですが、

相手の状態に構わずに、自分のその時やりたい

振る舞いをする、というのを試してみたそうです。

 

ところがそれをやっても、誰からも何の文句も

返ってこない。

それどころか、自分の言うことを素直に

受け取ってくれる。

 

あれ?と思いながらも彼女は徐々に、

自分の感情を素直に表現するようにしてみました。

 

例えば、ちょっと腹が立った時には、

「ちょっと怒ってるよ」と伝えてみたそうです。

それでも皆は素直に受け止めてくれる。

 

だんだんと中原さんは

自分のストレスが減っていくのを感じたそうです。

と同時に、逆にこれまで

いかに自分がストレスを生じさせながら

社員さん達と関わってきたかに気づいたようです。

 

「でも・・・」

と中原さんは少し表情を曇らせながら言いました。

「でもこのままで本当に大丈夫でしょうか?」

 

私は、尋ねました。

「今の中原さんの自己中心の度合いは

何%くらいだと思いますか?」

 

「そうですねぇ。

30%くらいは自己中心でいると思います。」

 

「それ、何%くらいまで上げたいですか?」

 

「えっ?さらに上げても大丈夫ですか?」

 

「はい、大丈夫です。

もっともっと良い関わりができるようになりますよ。」

 

「・・・では思い切って、

60%くらいにしてみようかな。」

 

そして、・・・

さらにまたその2週間後のコーチング。

そこでお会いした中原さんは

明らかにこれまでとは雰囲気が違っていました。

ピンと筋が通ったような、毅然とした雰囲気。

しかも表情が明るい。

 

彼女は言いました。

「たけうちさん、私もう100%自己中心かも

知れません。」

 

つづく

無理強いのコーチングも、ありです

前回の記事の続きです。

https://shin-honne.com/tsuyomi04/

 

生まれ持った強みを掘り起こし発現させるためには

ある「スイッチ」が必要である、という話でした。

 

ある中小企業の経営幹部の中原さん(女性)にとっての

スイッチとは、

『自己中心になる』

ということでした。

 

それを私は彼女にお伝えしたのですが、

当初、中原さんは少しばかり抵抗をされました。

 

「私は自分が本当は自己中心であることを

よくわかっています。

だからこそ、それを出さないようにしてきました。

私が本当に自己中心になってしまったら、

周りにどれだけ迷惑をかけることか・・・」と。

 

実は、この中原さんのケースのように、

「スイッチ」をお伝えした時に、抵抗をされる方が

大半です。

 

どちらかと言えば、「スイッチ」というのは、

ご本人が「そうしないように気をつけていた」類のものが

多いからです。

 

私と中原さんは

「もし、あの場面で自己中心に中原さんが振る舞ったとしたら、

中原さんはどのような言動をし、その結果どうなるか?」

をいくつかイメージングしました。

 

イメージングすると、だいたい悪いイメージばかりになります。

それはそうでしょう。

だからこそ中原さんは「自己中心にならない自分」を

一生懸命保ってきたのですから。

 

私は、中原さんに尋ねました。

「中原さん、本当はその時、どうしたかったのですか?

その時本当に相手に伝えたかったことは何ですか?

もし何の制約もなかったとすれば、何ができたらスッキリしますか?」

 

「えっ?」と言いながらも中原さんは少し恥ずかしそうに、

「本当は、こんなことを言えれば私はスッキリするんですが・・・」

と、彼女の素直な気持ちをお話しされました。

 

「中原さん、もし今度同じような場面があった時に、

その通りの言動をしてみてはどうですか?」

 

「いやぁ、それは無理だと思います。とてもとても・・・。

私には、自己中心はできないですよ。」

 

「では、中原さんが本当に取りたい行動の

10分の1でもよいですから、ちょっとだけでも

やってみませんか?」

 

私が執拗に言うからでしょうか、

中原さんは渋々という感じで、

「わかりました。やれる範囲でちょっとだけ

やってみます。」

とおっしゃいました。

 

本来、コーチングとは、

このようにクライアントに渋々行動を起こさせることは

ないのですが、

私は時々、こういうことをします。

時には、「騙されたと思ってやってみてください」と

押しつけることもあります。

 

ご本人がどういった気持ちであろうとも、

とにかく「やってみなければわからないこと」が

あるからです。

しかも、今が絶好のタイミングの場合は、

私は無理強いをしてでも行動を促します。

 

さて、

半ば渋々コーチングを終えた中原さんでしたが、

2週間後にまたお会いした時には、

第一声で次のように言われました。

 

「たけうちさん、案外、いい感じでした。」

 

つづき