虚構の中でどれだけ頑張っても、それは虚構だ

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この後の二人コーチングの展開を

語るためには、どうしても

次のご説明をしておかなければなりません。

(→前回記事)

 

「実在」と「現象」、

についてです。

 

以前にこのブログでも書かせて

いただきましたが、

さらに詳しいお話をしなければなりません。

 

簡単に言えば、

「実在」とは、

私達の心の中の世界で起きていること

です。

 

「現象」とは、

私達の現実世界で起きていること

です。

 

「実在」と「現象」とは

本来、繫がっています。

 

「実在」で起きたことが

「現象」で起こります。

 

例えば、心の中で

「こんな家を建てたい」と思うから

現実世界で、

そのような家が建ちます。

 

「実在」で起こらないことは

「現象」化しません。

 

それが原則です。

 

ところが、

今の世の中はそうとも

限りません。

 

「実在」では存在しないことが

「現象」化することが

往々にしてあります。

 

つまりは、

心の中で本当には思っていないことが

現実化します。

 

例えば、

実在では「こんな家を建てたい」と

思っている家とは全く異なる家が

建ったりします。

 

もしくは、

本当は実在では「家を建てたい」などとは

これっぽっちも思っていないにも関わらず、

現実では、家を建てることもあります。

 

なぜならそれは

外からの影響を受けるからです。

 

例えば、自分の知り合いが

家を建てた。

その家に遊びに行った。

その時に、「あぁこんな家を建てないな」と

思った。

その通りに、建てた。

・・・しかし、その人の心の中では

本当は「家を建てたい」などとは

これっぽっちも思っていなかった。

なのに、たまたま知り合いの家を見たがために

それをきっかけとして家を

建ててしまった。

・・・そんなケースです。

 

それはそれでいいではないか、

と思う人も多いかも知れません。

 

しかし、

そう単純な話ではないのです。

 

「実在」で、

・・・つまりは、心の中で、

本当に望んでいるのとは別のことを

「現象」化する、

・・・つまりは、実現することにより、

私達の中では、

「実在」と「現象」の不一致が

起こります。

 

「実在」と「現象」の不一致が起こることで

私達には、多大なるストレスが

発生してしまうのです。

 

もちろんストレスが一概に

悪いわけではありません。

 

私達にとって「必要なストレス」というのも

あります。

 

しかし、

「実在」と「現象」が不一致を起こすことで

発生するストレスは、

私達の人生にとっては

百害あって一利なし、・・・なのです。

 

「実在」と「現象」の不一致によるストレスは

私達自身を混乱させます。

自分を見失う、ということになります。

 

こういった人は、

自分は何のために生きてるのか?

自分は何のために生きていきたいのか?

自分は何のために生きることで

幸せを感じるのか?

などが、わからなくなります。

 

本質的な「幸せ」と「不幸せ」の区別が

つかなくなるのです。

 

すると、良かれと思ってやっていることが

自分にとっても周りにとっても

苦しみしか与えない、ということが

非常にたくさん起こり得ますし、

しかも、自分が苦しんでいることに

自分が気づいていないということも

起こります。

 

麻痺している状態です。

 

一生、麻痺しながら

幸せだと思い込みながら生きる人生も

それはそれでよし、

と考える人もいるかも知れません。

 

しかし、残念ながら

自分が苦しんでいることに自分が

気づいていなくても、

それでも、自分が苦しんでいることは

結局は自分が一番よくわかっているのが

私達人間です。

 

自分の人生は

自分のものだからです。

 

自分の人生を良くしたい、

と願うのも私達の本能です。

 

ですから、頭では自覚していなくても

本能的には、自分の苦しみを

自分が一番理解しています。

 

そして、苦しんでいるにも関わらず

それを改善しない自分自身を

自分は「嫌い」になっていきます。

 

自分で自分を嫌う。

 

言葉で言うのは簡単ですが、

それは想像以上に辛いことです。

 

自分を嫌う人は、

目の前に幸せがあったとしても、

それを「幸せである」とは感知しなくなります。

なぜなら、

自分が嫌いだから。

自分に幸せを与えたくないから、です。

 

それを続けることで、

私達の心と魂は、どんどん疲弊し、

傷ついていきます。

 

実は、

そういった人がとてつもなく多いのが

今の世の中です。

 

心と魂が傷ついた人同士が

チームを組んだとしても、

そのチームで「本当の喜び」を得られるはずが

ありません。

 

「実在」と「現象」の繋がりのないままで

「無理矢理のその場しのぎの喜び」を

作り出すのが、関の山です。

 

そういった組織やチームが

非常に多いです。

 

ですから私がまずはいの一番に

手をつけるのは

「実在」と「現象」の一致

です。

 

つまり、

本当に自分が心の中で思っていることと

現実で起こることを

一致させていくのです。

 

それをせずして、

本質的な人の進化も組織の進化も

あり得ません。

 

非常に残念なことですが、

今の世の中においては、

「実在」のない「現象」で生きている、

つまりは、

虚構の中で生きている人が

多いです。

そんな組織も多いです。

 

足元がないのです。

 

足元がない状態で、

いくら表面だけを取り繕っても

それは、虚構のままです。

 

下半身の弱い力士が

上半身だけを鍛えているのと

同じことです。

 

たまたまの成果には繋がるでしょうが、

本当の、必然的な成果は

あり得ないでしょう。

 

もっと私達人間は

強くなれるはずです。

 

組織ももっと

強くなれるはずです。

 

そのためには

下半身を鍛えるのです。

 

「実在」と「現象」を

一致させるのです。

 

つづく

 

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